「はてなどう」「ナラカ」「円環伝承」共用。書き手は ちゃすかとすわさきの二人。
タツナミソウ

立浪草[タツナミソウ] Scutellaria indica
別名:鄙の杓子[ヒナノシャクシ]

シソ科タツナミソウ属の多年草。日本、朝鮮半島、中国(河南・陝西以南)、インドシナ半島、インドネシア、インドにまで分布。世界におよそ200種存在します。
半日陰を好み、草丈は10~30cm。花は春から初夏。

名前の由来は、同じ方向を向いて咲く花の形と模様が、打ち寄せ砕ける波頭[なみがしら]を連想させるから。
中国名は耳挖草。「耳挖」とは耳かきのこと。花の形が似ているから。

英名は Skullcap[スクルキャップ]。これはぴったりしたビロード製の縁なし帽のことなんですが、どうしてこの名前になったんでしょう。花の形は似てないですし…。
学名ではタツナミソウ属を「Scutellaria[スクテラリア]」と言い、ラテン語の「Scutella (小皿)」に因むそうです。上のタツナミソウの写真、左側に花が散った状態の茎がありますが、小皿が沢山付いているように見えませんか? そういうことらしいです。
もしかすると英名のスクルキャップも、この小皿を、ひっくり返した縁なし帽に見立ててのことなんでしょうか?


園芸品としては、学名そのまま「スクテラリア・○○」で、海外種が色々と売られているようです。




シロバナコバノタツナミ

白花小葉立浪[シロバナコバノタツナミ] Scutellaria indica var. parvifolia

小葉立浪草[コバノタツナミソウ]の白花変種です。基本は普通のタツナミソウと同じ紫の花。
普通のタツナミソウにも白花のものがあります。

コバノタツナミソウは普通のタツナミソウより葉が小さくて丸い。葉のギザギザが、タツナミソウは片側5~10個ですが、コバノタツナミソウは4~6個です。草丈も低く10~20cm程度で、固まって株を作ります。
葉には毛が密生してフワフワするので、「ビロード立浪草」と呼ばれることも。

シロバナコバノタツナミの花




日本の民間では、タツナミソウの全草を干して煎じて、強壮や生理不順の薬として飲服するようです。
漢方では「向天盞」と呼び、打ち身に使うとのこと。


タツナミソウの花言葉
私の命を捧げます






全然関係ないことなのですが、私は白花のタツナミソウを見ると、『伊勢物語』の筒井筒の「沖つ白波たつた山」を思い出してしまいます。

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幼馴染みの男女が幸せな恋愛結婚をする。けれど女の親が亡くなり、当時は女の家が経済や出世のバックアップをするものだったので、たちまち貧乏になってしまった。当時は一夫多妻の通い婚でもあったので、男は経済的安定のために別の女の家に通うようになる。
ところが、男が別の女の家に出発する時も、女は笑顔で落ち着いていて、少しも嫉妬する様子がない。男は、別に男が出来たんじゃないかと怪しんで、出かけたふりをして庭の植え込みに隠れて様子を窺っていた。
すると女は身を整え美しく化粧していた。やはり男なのか。ところが、女は静かにこう和歌を詠んだのだ。

 風吹けば 沖つ白波たつた山 夜半にや君がひとり越ゆらむ

白波(盗賊)が出るという竜田山をあの人は夜中に独りで越えているのかしら、と心配する歌だった。
それを聞いた男は女が限りなく愛しくなり、そのうち別の女の元へ通うこともなくなってしまった。
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むかし学校で習ったきりの文言なのに、「白い」「立浪」で連想されて、芋づるのように記憶が引き出されてしまうようです。
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【2010/06/05 14:18】 | すわさき・その他
【タグ】 この花なんだ  
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