「はてなどう」「ナラカ」「円環伝承」共用。書き手は ちゃすかとすわさきの二人。
ユキノシタの群落

雪の下/鴨足草/虎耳草/千年固[ユキノシタ] Saxifraga stolonifera
別名:虎の耳[トラノミミ]、猫の耳[ネコノミミ]、耳草[ミングサ]、耳漏草[ミミダレグサ]、鴨足草/鴨足藤[キンギソウ/キンキソウ/キンギンソウ]、畸人草[キジンソウ]、簪花[カンザシバナ]、池端[イケハタ]、井戸草[イドクサ]、絲蓮[イトハス/イドバス]、岩蕗[イワブキ]、石垣花[イシガキハナ]、石絡み[イシガラミ]、岩蔓[イワカズラ]、蔓葵[ツルアオイ]、雪割草[ユキワリソウ]

ユキノシタ科ユキノシタ属の常緑多年草。草丈15~40cm。中国、朝鮮半島、北海道除く日本に分布。
花期は初夏。

池端、井戸草という別名で示されているように、日陰や水が染み出た じめっとした場所を好みます。
石絡み、岩蔓の別名があるように、匍匐枝を伸ばして湿った岩壁に繁茂。一面を埋めていることもあって、花の時期は見事です。
ユキノシタ属の学名「Saxifraga[サクシフラガ]」はラテン語の「石 saxum」+ 「砕く frangere」が語源で、岩の割れ目に生えるから、という説があります。(尿管結石を砕くから、という説もある。)

上の写真も、垂直の岩壁に生えていたものです。下の写真も岩壁。赤い匍匐枝を伸ばしている様子が判ります。

ユキノシタの匍匐枝

ユキノシタという名の由来は諸説あります。
・白い花が一面に咲いた様子が雪のようで、葉がそれを被って下にあるように見えるから
・冬の間も葉は緑のまま雪の下にあるから
・白い花弁が長く伸びた様子を「雪の舌」になぞらえたのが転訛した

漢字で「鴨足草」と書くことがあるのは、葉の形を鴨の足の形に見立ててのこと。

ユキノシタ
←は、湿った地面に生えているもの。

この草の中国名・生薬名は「虎耳草」。半円状の葉に毛がみっしり生え、赤い縞模様がある様子を虎の耳に例えたのだとか。なるほど、という感じです。

ところで形は別にしても、この草、耳との関連が深い。
この草の葉の汁を、筆に含ませるなどしてそっと耳に垂らし入れると、中耳炎や外耳炎(耳漏[みみだれ])の治りが良くなると言うのです。日本での別名、「耳漏草[ミミダレグサ]」はこの薬効に因むと言われますし、中国での別名にも「澄耳草」「疼耳草」というものがあります。

どこにでもある草ですが、薬草として非常に名高いです。私は子供の頃、怪我をしたらこの葉を傷口に貼ると血止めになると教えられたものでした。でも今、薬草の本を見てみると、そんな薬効は書いてないですね。(^_^;) 炙って揉むか薄皮を剥いだ葉をオデキやニキビに貼ると膿を吸い出す、とはありますが。

それ以外にも、子供がひきつけたら生葉を少しの塩で揉んで汁を口に垂らし入れてやるとたちまち落ち着く、生葉を搾った青汁をうがいしつつ飲むと扁桃腺や喉の痛みを取り咳や熱を鎮める、乾燥させた葉を煎じて飲むとむくみが取れる、煎じた汁を塗ると痔の痛みが治まるなどと言います。


花は塩漬けしておいたものを、軽く塩抜きして花茶や椀種に。葉茎は湯がいてほろ苦いおひたしにして食べると言いますが、一番有名なのは初春の葉のてんぷらでしょう。産毛が生えていて葉にやや厚みがあるためか、微妙にねっとり感がある感じがしてなかなか美味しいです。形も揚げるのに手頃。

ユキノシタの花
花の形は、下の二枚の花弁だけが伸びて独特です。
花の形が共通したユキノシタ属の近似種には、花の形を漢字の「大」に見立てた「大文字草[ダイモジソウ]」、「人」に見立てた「人字草[ジンジソウ]」があります。
ユキノシタの別名の中に「畸人草[キジンソウ]」がありますが、もしかするとこれも、畸形な花弁を人の形になぞらえたものなのかもしれません。赤い派手な衣装着てはしゃいでる人に見えなくもないですしねえ。

※畸形…珍しい、不思議な形のこと
※畸人…言動が普通と違う人。奇人、変人



ユキノシタの花言葉
好感、愛情、博愛、切実な愛
軽口、無駄


どういうイメージで作られた花言葉なのか、よく解らないですね。
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【2010/05/30 16:21】 | すわさき・その他
【タグ】 この花なんだ  
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