「はてなどう」「ナラカ」「円環伝承」共用。書き手は ちゃすかとすわさきの二人。
こんばんは。
ナラカに拍手してくださった方、本当にありがとうございます。

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今までの考察や感想にも何度か書いてきましたが、
ルークってええカッコしぃ(カッコつけたがり)の男の子だと思いませんか?

例えば、ゲーム中の戦闘不能時ボイスが「カッコ悪ぃ…」だったり、ガイやジェイドなど男性陣に特訓を頼むのは平気でも、女(特にティア)に頼むのは嫌がったり。
日記にも、(自分が)カッコ悪い、ダサいとぼやく記述が何回か見られます。

これは多分、ヴァン師匠に憧れるのとも根っこが繋がっている。
ルークは、強い男でありたいんじゃないかなと。
ヴァン師匠みたいに剣が強くて、もちろん女子供なんかの弱者を守る方の立場で、みんなに憧れられて……。

TVアニメ版の監督さんが、親善大使時代のルークについて、今のルークは自分が女性陣より弱いと思っていて、親善大使という肩書にしがみついている状態、という風に解説してらっしゃいましたけど、それも、こういうことではないかと思っています。
カッコイイ男でありたい。なのにそうなれないし、周囲からもそう見てもらえない。
それが、あの時期に超荒れてた理由の一つだった、と。

さて。
ルークのこの性質、親善大使時代にはマイナスに働いていたわけですが、私はルークの長所だとも思っています。
こういう性格だったから、過酷な状況の中で完全に折れることなく、最後まで駆け抜けられたんじゃないかと。

ルークの長髪時代のエピソードに、《人殺しの決意》がありましたよね。
敵兵に襲われ、自分の身を守るために、無我夢中で相手を殺してしまったルーク。彼は大いに衝撃を受けますが、軍人であるジェイドとティアは平然として、ここは戦場だ、戦場にはいいも悪いもない、殺さなければ殺されると言う。人の命を何だと思ってるんだと言い返すルークに、自分たちだって好きで殺しているわけじゃない、命を思いやれるのは大切なことだが、自分たちが殺されれば戦争を止めるという大義も果たせないと、厳しく理で詰めてくるのです。

戦うのが嫌なら下がっていてと「女の」ティアに冷たく言われて、ルークは不満顔ながらも自ら剣を取ります。
しかし間もなく、再び敵兵との戦いになって相手を追い詰めた時、ルークは、とどめを刺す手をためらってしまいました。そのため、反対に相手に殺されそうになり、ルークをかばったティアが斬られてしまったのです。

その夜、しょげ込むルークに、怪我をしたティアはむしろ優しく、申し訳なさがって言いました。
自分は、あなたが《戦う人間》ではないということを理解していなかったようだ。ごめんなさいと。

そして翌朝、仲間たちはルークに言ったのです。
あなたはもう戦わなくていい、私たち全員で守るからと。

それで、ルークはどうしたでしょうか。
はい。彼は仲間たちの申し出を拒否しました。自分も戦う、と。
自分や仲間の命を守るため、誰かの命を奪う。
その業を受け入れ、責任を負い、罪から目をそらさないと誓ったのです。

この日のルークの日記を読むと、足手まといになりたくなかったと書いてあります。
そこには色々な心理があったと思いますが、単純化していくと、(敵そのものは勿論、《責任》や《業》に向き合う自分の心など、色々なものと)戦わずに、ただ守られているだけの男なんて、カッコ悪い。そんな心理もあっただろうと思うのです。

TVアニメ版DVDの特典ドラマCDに、この頃のルークを描いたものがありました。
表面的には、相変わらずの超ワガママで傍若無人なおぼっちゃまでしかない。でも、兄貴分で親友のガイと二人きりになった時、人を殺すことについてどう思っているかと尋ね、今だけは泣いていいぞと優しく慰められて、最終的に大泣きしていました。

これはこれで、とても素敵なお話で大好きです。
けど、原作でこの時期にあるガイとルークのエピソードだと、ルークのとった行動は真逆なのですよね。
原作のルークは、夜中にガイを起こしてこっそり連れ出し、剣の特訓に付き合ってくれと頼みました。また人と戦うことになった時、迷いなく斬れるように、特訓でふっきりたいと言うのです。
剣の特訓したいだけなら、夜中に隠れてやらなくったっていい。
でも、なるべく他のみんなには知られたくなかったんでしょう。
人を殺すことが怖い。人と戦いたくない。
そんな風に迷っておびえている自分の《カッコ悪さ》を、知られたくなかったから。
原作のルークは泣きませんでしたし、ガイも、泣けと強いて促したりしませんでした。

『ツインブレイブ』限定版付属の原作世界観外伝小説でも、この辺りのエピソードに触れていましたっけ。
自分や仲間を守るため人を殺さねばならない過酷な旅を終えて、やっと自宅に帰ってきたルーク。ファブレ家を守る白光騎士たちはガイを責めます。ルーク様が旅の中でやむなく剣を振るわれたと聞いた。そんなことをさせてしまったのはお前がふがいないからだ、ルーク様を守れていないではないかと。
すると、それまでは甘んじて詰られていたガイが、初めて言い返すのです。
それでもルークは自分の意思で剣を取ることを選んだ。あの旅は悪いことばかりだったわけじゃないんです、と。


最近の公式のお祭りゲームを見ていると、長髪時代のルークは成長なんてまるでしない、むしろ「してはいけない」キャラだとさえ認識されているのではと思えることがありますが(『マイソロ3』とか)、原作では、ルークは長髪時代から成長や迷走、それに伴う変化を繰り返しています。髪を切った後も同じです。
強い自分でありたいという《ええカッコしぃ》の気質が、彼の成長の一助にもなっていると思うのです。

お祭りゲームといえば、『ツインブレイブ』のルークは、戦闘中やらリザルト時のボイスで、しばしば「俺を守れ」と言います。このゲーム限定で言えば、定番台詞と言っていい多さです。

このゲームのルークは、ガイという《強くて忠実な騎士》に守られている《箱入りの王子様》的な立ち位置です。なのでこういう、守られて当然というセリフを言うのでしょうし、そういうパラレルワールドということなら、これはこれでいいよねと思ってました。
ところが、ケータイやスマホなんかで展開している、また異なるパラレル設定のお祭りゲームの方でも、ルークがそのボイスを言うのだそうで。それを知って、ちょっと「んん?」と思ったりしました。
うーん。まさか今の公式的に、ルークはそういうセリフをデフォルトで言うキャラだと認識されちゃってるとかじゃないですよね。(^_^;)
って。メタ的には単に、『ツイブレ』のボイスを流用しただけなのでしょうけども。
でも、原作を知らない人は、それがルークのデフォルトなんだと、普通に認識するようになるんだろうなぁ……。

仕方のないことですが、なんだか残念ですね。

原作のルークは、「俺を守れ」なんて、まず言わないキャラじゃないでしょうか。
《ええカッコしぃ》だから。
男なのに人に守ってもらって、それが当たり前だって顔してるなんてカッコ悪い。そう考える子じゃないかなぁ。
もし原作のルークが「俺を守れ」と言っちゃうキャラだったなら、《人殺しの決意》の時、足手まといは嫌だから俺も戦うなんて、言わなかったと思います。


自分と仲間の命を守るために戦う。そう決意して、ふっきるために真夜中の特訓をしたルークですが、実際には人を殺す罪の意識から逃れることはありませんでした。最期まで。
人を殺したことを夢に見てうなされ、人を斬った夜は眠れずに震えてました。
その辛さを周囲に漏らして泣きつくことも、彼はしなかったです。同室に泊まった仲間は気づいてましたが。
そういう弱さをさらすのは、彼にとって《カッコ悪い》ことだったからだと思います。ジェイドに指摘されたとき、「……臆病だろ、俺」と自嘲してましたよね。


でも、弱味をできる限りさらさないというのは、ある意味当たり前のことなのかもしれません。
みんな隠して生きている。
恨んだり喚いたりする人もいるけれど、黙って、表面的には何でもない顔をしてやるべきことをやってる人もいる。その強さがうらやましいです。
だからルークも、自分もそうありたいと思ったんじゃないでしょうか。


ティアも弱味を周囲に見せることをよしとしません。
彼女の態度はあこがれの教官だったリグレットの模倣で、そういう点では、ルークとティアってすごく似た者同士です。自分のあこがれの姿を目指すことで強くあろうとしている。
で、ティアって実際、見てる方が痛々しくなってくるくらい強いけど。ルークとの関わりで、自分に少しの弱さを許すことも学んだのかもしれません。

アニスは、疲れて歩けないとか、そういう表面的な弱音はケロケロと吐きますが、本当に深刻な悩みは抱え込んで絶対に見せない。それは彼女が、自分の問題は自分で解決しなければならないという信念を持っているからでしたよね。
イオンや両親の件だって、玉の輿狙いでもバイトでも何でもやって、お金を稼ぐことで解決しようとしてた。借金の負い目がなくなればモースに従わなくていいと思ってたから。
アニスの責任感の強さは長所ですが、結局、手に余って破裂した。
その後も、アリエッタに辛い現実を伝えることをやめて、全ての責任と罪を自分が抱え込んで、憎まれ役になって決闘に応じたりしてましたが。
……このままだと、この先も彼女は辛そうですよね。
イオンの分、教団を変えていこうっていう夢を叶える責任を、多分、一人で抱え込もうとするんだろうと思います。
旅の仲間たちは、彼女のそういう面をよくわかってるでしょうから、今後、サポートしてあげるのかしらん。
個人的には、フローリアンが成長して、アニスを支えてくれたらいいなと思います。

ガイは、敵地に潜入してたんで、表面的ににこにこして平気な顔してないと生きてこれなかった。ティアが弱さを無表情な冷たさで隠すのと対照的、もしくは相似的に、弱さを笑顔で覆い隠してしまう人。結果、誤魔化すのとか耐えるのは得意です。でも実は、結構な激情家。生き抜いていくってのが彼の家訓にして信念でした。

ジェイドは、問題を先送りする(子供の自分を置き去りにする)ことで生きてきた人。生死や人の心の痛みをあまり感じられない感情の薄さがコンプレックスで、おどけた大仰な態度でそれらを隠すことを覚えた大人。ついでに、その様子を幼なじみたちみんなに心配され見守られ続けていたお姫様(笑)。ルークとの旅で、やっとそれらの問題に向き合い、前に進み始めたんでしたっけ。

ナタリアは、《ルーク》との約束を支えにして、二人で語り合った理想を己の信念に昇華し、それを果たすべく強くあらんとしてきた人。《愛》と《誇り》がプラスに作用している。頼れる女王様になるでしょう。


ルークは、自分の余命があと僅かだと判った時、それを仲間たちにも両親にも、報せることをよしとしませんでした。
ティアに問い詰められると、怖いからみんなに言いたくないんだって打ち明けてましたよね。
「……臆病だろ? 今ですらこうなんだぜ。みんなに知られたら、俺……ずっと震えて泣いてだらしなく引きこもると思う。だからせめて……強がってみんなと……」
みんなの前で、最期まで、《カッコいい自分》でありたかったんだと思います。
見栄っ張りだから? いえ、それは彼の得た《強さ》だったんだと、私は思ってるのです。

大好きで依存していた師匠、憧れの具体像だったヴァンと対峙して、「もうあなたは必要ない」と最後に言いきってました。
誰かによりかかった、真似っこの《理想の自分》じゃない、自分なりの《理想とする自分》でありたいと、最期は思ったんじゃないでしょうか。

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話変わって。
せっかくルークの日記の全文アップをしたんで、ちょっとした検証(?)遊び~。

ルークの日記の内容は「どうせ今日はヴァン師匠[せんせい]が、ヴァン師匠で、ヴァン師匠だから、ヴァン師匠だった――みたいな奴じゃないか?」って、かつてガイ兄さんは申しておりました。
本当にそうなのかっ!?
というわけで、日記中で何回ヴァン師匠の名前を書いているのか、他のキャラと比較してどうかってのを、カウントしてみましたともよ!


主要キャラの、ルークの日記に名前が出てくる頻度ランキング

1位
ヴァン師匠(「師匠」「ヴァン」のみの表記、「先生」と書かれているもの含む)
170回

2位
アッシュ
145回

3位
ティア
134回

4位
イオン(日記のサブタイトルに含まれるもの、「イオンレプリカ(フローリアン)」を除く)
131回

5位
ジェイド
100回

6位
ナタリア
70回

7位
インゴベルト王(「伯父上」「陛下」「陛下たち」)
68回

8位
ガイ/アニス
60回

9位
モース
58回

10位
アリエッタ
31回


以下、11位シンク(29回)、12位ピオニー(「ピオニー陛下」「皇帝陛下」「陛下たち」)/テオドーロ(26回)、13位ラルゴ(24回)、14位スピノザ(22回)、15位ディスト(21回)、16位リグレット(20回)、17位ファブレ公爵(「父上」)/ノエル(19回)、18位アスター(13回)、19位ミュウ(ミュウ記述の日記部分除く)/フリングス将軍(10回)、20位ネフリー(8回)、21位シュザンヌ(「母上」)(7回)、22位フローリアン(「イオンレプリカ」含む)/ギンジ/トリトハイム(6回)、23位セシル将軍(5回)でした。

やっぱりヴァン師匠が断トツ一位! ガイ兄さんの読みは正しかった!(笑)。
後は、アッシュやティアはともかく、イオンが意外に高くて驚きでした。

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おとといくらいに、サイトの小話の気になってたところをちょこちょこ修正しました。
と言っても、多分私以外は誰も気にならないよーなところです。
500メートルを50メートルにとか、2年を1年にとか、ホットミルクをホットチョコレートにとか。
ただ、『ガーディアン』は割と大幅改稿みたいになっています。
一応、現時点で原作後に出た公式外伝の数々を参照しても、最低限齟齬が出ない形にまでは直したつもりです。

……書いた時点では原作とインタビュー記事内で語られた断片的な設定情報しかなかったものが、数年後に公式外伝の小説や漫画が出て、どんどんつじつまが合わなくなっていく。
一回だけ直した後、もういいやと思って放置していたんですが、数年ぶりに読み返したら、やっぱなんか気になるなぁと思ったんで……。

小話に並べてるものの中には、(原作本編とインタビュー設定には最低限沿う形にして)あえて公式外伝と食い違う形にしてるものもありますが(子供アッシュの一時帰宅とか、神託の盾入団直前のティアの解釈とか)、それ以外は、できるだけ原作に沿わせておきたい……気がしなくもない……無駄なあがきですけども……ははは。

まあ、趣味だから、好きなようにやっておくのです。


余談ですが、『ガーディアン』直しながら考えてたこと。
アニスのクラスは「人形士[パペッター]」ってことになってます。
でも、それって何?
いや、「人形を操って戦う者」のことなんだろうなぁってのは察しがつきますが……

例えば、ティアは「音律士[クルーナー]」だつてことになっています。これも「人形士」と同じく、この物語独特のクラスです。
でも。こちらは、それはどういうものなのかって説明が、ちゃんと作中にあるんですよね。
譜歌を詠って譜術を行使する者のことで、本来は力が高くはなく(ティアは特別)、最近では珍しい、と。

しかし、人形士の説明はありません。
唯一、ルークが「アニスの人形ってどうして大きくなるんだ?」と疑問を持つフェイスチャットで、ティアが「私は人形士じゃないもの。わからないわ」と素っ気なく返すセリフがあるだけです。

この時ティアが「人形士って何なのか知らない」とか「人形士はアニス以外見たことがない」とか、そういうことは言わなかったので、つまり「人形士」っていうクラス自体は、この世界に普通にあるものなのかなと、プレイした当時思いました。
しかし設定上、アニスの人形(トクナガ)が巨大化するのは、ディストが改造してくれた(音機関仕込みだ)からだという。

つまり、アニスは元々、普通の人形を操って戦っていた人形士で、その人形をディストが強化してくれた? トクナガ巨大化は機械によるもの。でもそのトクナガが自在に動くのはアニス個人の特殊能力……なのかな? と。
そう解釈して、当初の『ガーディアン』はそういうニュアンスで書いていました。

でも数年後に出た外伝漫画見るに、アニスがもともと持っていたトクナガはただの人形でしかなく、アニスもただの譜術士[フォニマー]でしかなかった、としか読めない。
……えーと。つまり巨大化したトクナガが自在に動いて戦うのも、全てディストの仕込んだ音機関によるもので、アニスには特殊な能力なんてないのだ、と。
即ち、この世界に「人形士」ってクラスの戦士は、「トクナガというロボット」を持ってるアニスだけ(少なくともアニスが第一号)ってコト……なんですかね?
というわけで、今回の改稿ではそっちのニュアンスに直しました。

実際はどうなんでしょうね?
よく解らんです。

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『アビス』の設定で今一番気になっているのは、「フォンベルト大海」って何処のことなのよ、ってことです。アイテム図鑑にのみ名前が出てるけど。
なんか美味しい海産物が豊富に採れるとこらしい。個人的推測では、ラジエイトゲート近海もしくはアブソーブゲート近海辺りとかかしらと踏んでいるんですが(フォンベルトが音譜帯を指すとして、音譜帯はプラネットストームと交差しているので。また、なんとなく海産物が豊かなのは北(寒いところ)の海というイメージがあるから)……確証はゼロパーセントです。
謎の設定多いですよね。
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【2012/11/29 23:21】 | テイルズ系の話【レス含】
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