「はてなどう」「ナラカ」「円環伝承」共用。書き手は ちゃすかとすわさきの二人。
もうすっかり時季を外してしまいましたが、『テイルズ オプ ザ ヒーローズ ツインブレイブ』の感想いきます。
例によって『アビス』に特化した内容で、他タイトルのキャラ達には、ほぼ触れません。(殆ど、知らないゲームですし)

実を言うと、現時点でまだ、コミカル編はシナリオ一本もやっておりません。(^_^;)
前も書きましたが、すっごく面白いという話でしたので、御馳走は全部食べてしまうのがもったいないという気分になり、なんとなく後回しにしているうちに無意味に時間が経過……。なにやってんだか。

ともあれ、ズルズルしていても仕方がないので、シリアスシナリオの感想を書いて弾み(?)をつけてみようかと。



ガイ編感想
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ルーク編感想
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その他感想
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テイルズ オブ ザ ヒーローズ ツインブレイヴ (通常版)テイルズ オブ ザ ヒーローズ ツインブレイヴ (通常版)
(2012/02/23)
Sony PSP

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えーと。まず最初に基礎情報。お約束的に。

『ツインブレイブ』は2012年頭に発売されたPSP用無双系ゲームです。
テイルズオブシリーズのお祭りゲームで、シリーズ15タイトルから、主人公とパートナーがコンビで参戦。
シナリオは各タイトルごとにシリアスとコミカルの一本ずつあり、計三十本の物語が楽しめます。
基本的に、シリアスシナリオは原作を(ツインブレイブの世界観に合わせて)再構成した内容で、原作コンビの濃密なドラマになっています。コミカルの方はいかにもパロディといった内容で、適度に崩れたキャラ達の暴走劇。クロスオーバー要素も強いようです。

『アビス』は、コミカルシナリオの主人公がルーク。シリアスシナリオの主人公がガイ。
即ち、原作をガイ視点で再構成した様相になっています。


以下、ネタバレですので折りたたみます。



今までのお祭りゲームのガイは、きまって「ルークの保護者」の面に特化・強化され、「兄貴分」を通り越して「母親的立ち位置」にアレンジされていました。それはそれで魅力的でしたが、そこに固定されて、他の面が描かれることがなかったのには不満を感じていたものです。

原作のガイには、ルークとの関わり方一つとっても、もっと色々な面がありました。
ルークと頭突き合わせて他人の悪口(笑)をヒソヒソ話したり、突っ込み時や慌てた時の声がシンクロしてたり、率先してサーカス見に行こうと走ったり。そんな、ルークと対等な子供っぽさ、親友としての面もある。
一方で、ルークの言動に精神的な救いを得、彼を敬慕し、自ら剣を捧げて生涯の忠誠を誓った、忠臣としての面もある。彼はルークの面倒を見ていたけれど、精神的にルークに牽引されていた面もあるのですね。
保護者として見た場合だって、アクゼリュス崩落後にあえて突き放してルークを一人にしたり、逃げずに一生かけて償うように正面から説いたり、親しいからこそ誰よりも厳しいと言える面も見せていました。

そして、何より複雑味を与えていた、「復讐者」としての面。

『ツインブレイブ』は、お祭りゲームとしては初めて、復讐者としてのガイを取り上げてくれたタイトルです。
そこがまず、嬉しかった!

ガイは(ひどくワガママだったり、大きな罪を犯したりした、傍目には愚かな人間である)ルークを、許し認め支えていく。
今までのお祭りゲームだと、それを「育て親のひいき目」ぐらいにしか描写していなかった。ですから、何も考えずに甘やかすだけの馬鹿親みたいにも見えていたものです。
ですが原作を参照すると、ガイはむしろルークを憎み、命さえ狙っていた男だった。にも拘らず誰よりも支え守り、最終的に永遠の友情と生涯の忠誠さえ誓うことになる。
そこに至るまでの葛藤が、ガイというキャラクターの一番の醍醐味ではないでしょうか。
ここを描かずして、ガイの魅力を語り足らせることはできないとさえ思うのです。(オタクの主張)


…なんて、長々と私のつまらない考えを書き連ねても、面白くはないですね。(^_^;)
チンタラしてないで、いつものようにシナリオログを交えながらのストーリーの紹介とツッコミ感想をやっていきます。

シナリオは、シリアス、コミカル共に、五章構成になっています。

---------------------

TOAシリアスシナリオ(ガイ編)
第一章

#ナレーション
ファブレ家に仕える使用人、
ガイ・セシル。

彼は使用人として、
最も理解ある友人として、
ルーク・フォン・ファブレに接してきた。

しかし、
生まれながらに
何の不自由も無く
甘やかされてきたルークは、
自己中心的な性格に育ってしまう。

ルークをたしなめつつも
優しく接してきたガイだったが、
ある時、突如としてルークが
家を飛び出してしまう。

ルークを追って
ガイがたどり着いた場所は、
古代より伝わる伝説の遺跡だった。


物語は「悠久超えし遺跡」から始まります。
遺跡を独りで歩いていたルーク(長髪)に、追いついてきたガイが呼びかける。

ガイ
「ルーク、ようやく見つけたぞ」
ルーク
「おう、ガイ。
 どうしたんだよ、そんなに慌てて」
ガイ
「お前を追ってきたに決まってるだろ。
 誰にもなんにも言わずに家を出るなんて
 いったいなにがあったんだ?」


ガイは少し怒っているのですが、家出少年ルークの方は落ち着いたものです。彼の中では、追いかけてきたガイに見つけられるのも織り込み済みだったのでしょうか。この後、すごく自然にガイに遺跡攻略を手伝わせてますし、最初からそのつもりだった?

つーか、よく一人でここまで来れましたよね、ルーク。
ツイブレルークは原作のルークよりもしっかりしてるんでしょうか。
(でも、『TOL[テイルズ オブ レジェンディア]』シリアスシナリオでは、原作ばりに《買い物の方法を知らずにりんごを食べて、泥棒扱い》されていたなぁ。)
お腹が減ってる様子もないし憔悴した様子もない。この遺跡って、ファブレ家の屋敷から半日程度で来ることのできる場所とかなんかなぁ?

ルーク
「呼ばれたんだよ、頭の中の不思議な声に」
ガイ
「頭の中の声?」
ルーク
「あぁ。すげぇんだぜ。
 その声が教えてくれたんだ。
 この遺跡に眠る伝説の聖剣の事
 エターナルソードって
 名前くらい聞いた事あんだろ?
 その剣を使えば
 世界中のマナ不足が解消されるらしいんだ」
ガイ
「なんだって……!?」
ルーク
「声が言うんだ。
 聖剣を使うべきなのは俺だって」
#ルーク、満面の笑み
「俺、世界を救う救世主になれるんだぜ?
 選ばれたんだよ、俺は!」
ガイ
「エターナルソードでマナの枯渇が……。
 そんな事がありえるのか?」
ルーク
「俺は救世主だ!
 世界なんて俺が救ってやるっつーの!」
#ルーク、走り出す。ガイ「!」となり
ガイ
「お、おい! 待て、ルーク!」
#追って走るガイ


ルークが電波だ。
頭の中の声に救世主になれると言われたって……(汗)。
原作ルークの《ローレライの声が聞こえる》という設定を拾ったのでしょうが、原作ルークが(幼い頃から繰り返し聞こえてくる)その声を怪しんで警戒し、これでは自分は頭がおかしい奴みたいだと自嘲していたのに対し、ツイブレルークは(ある日突然聞こえたのであろう声を)頭から信じ込んでいる。
突拍子なさ過ぎて、ルークがおかしい人間に見えます。(^_^;)

それにしても、こんなことを言われたら相手の精神病を疑いそうなものですけど、ガイには全くそれがないですね。
「頭の中の声の言うことの真偽」を疑ってはいますが、ルークが声を聞いたこと自体は疑っていません。
ルークに対して絶対的な信頼があるってことでしょうか。
それとも、実はツイブレルークも幼い頃からの幻聴の持病持ちで(巫女的体質とか?)、医師に調べ尽くされて、精神病ではないという結論が出てたとかなのかなぁ。


ちなみに、フェイスチャット風のデモはここで終わって、以降しばらくは、戦闘画面上部に一行表示される台詞テキストと声優さんのボイスで、ストーリーが進行することになります。
テイルズオブシリーズ本編でも、ボス戦の戦闘中に、ボイスでボスキャラとの対話が挿入されることがありますが、それを踏襲した感じですね。
戦闘に集中していると聞き逃してしまいがちですし、早く戦闘が終わると、ボスを既に倒しているのに会話だけが続くと言うシュールな状況になってしまいますが、話がサクサク進むのでよかったです。

ここに限らず、『ツイブレ』の美点は、とにかくシンプルだってことでした。シナリオもシステムも、無駄を一切省いている。でも足りなくはない。ほどよい削ぎ落としぶりだったと思います。

以前のお祭りゲーム『レディアント マイソロジー』は、色んなものを沢山選択・使用できる、手間をかけられるのがセールスポイントでしたが、正直、あんなに技やらアイテムやら衣装やらあっても、使いこなせません。(^_^;)
『マイソロ3』はアイテムが多過ぎて倉庫に入らず、ひたすら捨て続けることに腐心せねばならなくて面倒くさかったほどでした。
このゲームはそういうのが一切なく、ショップにもコマンド一つで行ける。いちいち「きゅっきゅきゅ きゅきゅきゅきゅ♪」なんて専用音楽を聴かなくていいし、店や部屋を幾つも回ったり話しかけたりしなくていい。
無論、そういった手間暇をかけること自体も大きな楽しみになるものですが、度を超えると作業化し、感覚が飽和し、倦怠を覚えてしまうこともある。図らずも、『マイソロ』はそれを教えてくれたゲームでした。

そしてその対照のように、『ツイブレ』は程よくシンプル!
人間は勝手な生き物ですから、こればっかりだと、いつか物足りなくなるのでしょうが、今の感覚としては必要十二分でした。

#遺跡に突入し、魔物を蹴散らす
ルーク
「俺は救世主だぞ! 邪魔すんじゃねーよ!」
ガイ
「待て、ルーク! 少し落ち着け!」
ルーク
「あん? なんだよ、ガイ?」
ガイ
「頭の中の声、いったい誰のものなんだ? 信用出来るのか?」
ルーク
「世界を救おうってんだぜ。信用出来るに決まってるだろ」
ガイ
「本当なのか……」

#ミッションメッセージ
魔物の巣を突破し、聖剣を手に入れろ!


ルーク
「だーー! 魔物の分際でうぜぇんだよ!」
ガイ
「前に出すぎるな、ルーク!」
ルーク
「さすが、ガイ。しっかり俺を守れよ
 なんたって俺は、救世主だからな!」


ひたすら愚かなルークと、危ぶみながらも彼を守らないわけにはいかず、状況に流されていくガイです。
遺跡の奥で、彼らは一組の少年少女に出会います。

カイル
「誰か来たみたいだよ、リアラ」
リアラ
「ここに近付いてる人がいる……誰?」
ルーク
「お前こそ誰だっつーの
 俺はエターナルソード取りに来たんだよ」
リアラ
「いけない! 今のエターナルソードを使っては!」
ルーク
「あん? なに言ってんだ?」


リアラ
「今のエターナルソードは聖剣ではありません
 使えば大変な事になります。大勢の犠牲者が出てしまう」
ガイ
「なんだって? それは本当なのか?」
ルーク
「嘘に決まってんだろ。こんなガキの言う事なんてよ」
カイル
「嘘じゃない! だってリアラは……」
ルーク
「うっせぇな! 俺の邪魔すんじゃねぇよ!」


この少年少女は、『TOD2[テイルズ オブ ディスティニー2]』の主人公・カイルと、ヒロインのリアラ。ここではエターナルソードの守護者として登場します。
他のシリアスシナリオを参照するに、

・百年前、人類を救うために、命の精霊が世界樹に、時の精霊が聖剣エターナルソードに身を変えた。(精霊としては死んだ。)時の精霊は、その前に聖剣の管理者として聖女エルレインを創造。
・人々の欲望に満ちた世界をエルレインは憂い、聖剣を魔剣に変えて、その力で今の人類を消し、外見はそっくりだが精神の違う、理想的な人類に作り直そうと計画。計画の一端として、己の分身である聖女リアラを創造する。
・リアラは反発し、未来の英雄カイルを召喚。魔剣を(エルレインから奪って?)、悪用されまいと二人で見張っていた。

ということみたいですね。

愚かなルークは忠告にまるで耳を貸さず、カイル&リアラに剣で立ち向かいます。

ルーク
「声が言ったんだ! 俺なら世界を救えるって!」
リアラ
「あなたは騙されています! その声は……」
ルーク
「お前の言う事なんて信じねぇっつーの!」
カイル
「このわからずや! だったら力ずくで止めてみせる!」

#ミッションメッセージ
ルークを守るため、カイルとリアラを退けろ!


彼らの話に興味を惹かれながらも、襲いかかってきたカイルを前に、ルークを守ることを最優先し、結果的に流されてしまうガイ。
ここは、カイルも少し短気だったかもしれません。いや、ゲーム進行の都合なんですけど(苦笑)。

ガイ
「ルークに手出しはさせない!」
ルーク
「いいぞ、ガイ! こんな奴らやっちまえ!」
ガイ
「ルークも落ち着け! 彼らの話も聞くべきだ!」
ルーク
「必要ねぇよ! 俺は救世主だからな!」


#カイル&リアラを撃破(どちらを先に倒しても同じ)
カイル
「くっ、ごめんリアラ……」
ルーク
「おっ、エターナルソードってのはこれだな?」
リアラ
「だめ……それを使っては……」
ルーク
「さぁやるぜ! 救世主の力、見せてやる!」
ガイ
「やめろ、ルーク!」


ここから、ゲーム発売前の宣伝ムービーでも使われていた、イベントムービーになります。
ポリゴンのリアラがヒラメ顔で、ちょっぴりしょんぼりです。

#階段の上、祭壇に突き立っていた禍々しいエターナルソードを無造作に引き抜き、両手で掲げるルーク
#ガイが階段を駆け上ってくるが間に合わない

ルーク
「エターナルソードよ。俺に力を、貸せぇええええ!!」
#刀身から激しい雷光が立ち昇る
#眩しさに目を閉じるガイ
#静寂が戻る

ガイ
「ルーク……」
#ガイ、歩み寄る
#ルーク、ぱっと振り返り、得意げに

ルーク
「これで世界は救えるんだよな。なぁ、そうなんだろ?」
リアラ
「いいえ……」
#ハッとして振り向くガイ
#リアラが、杖をつきながらよろよろと階段を上ってくる

「その、逆です」
ガイ
「逆だって?」
ルーク
「はぁ!? 逆って、どういう事だよ!」
リアラ
「あなたは、人々を消してしまった」
#ぎょっと虚を突かれるルーク
ガイ
「なんだって!?」
#ガイ、愕然としてルークを見やる


ルークが人々を消してしまったと告げたリアラ。
それは一体どういうことなのか?

というところで、第二章へと続きます。


>>第二章感想へ



おまけ。
戦闘に敗北すると、章ごとに専用の会話があります。

#敗北した場合
リアラ
「エターナルソードを渡すわけにはいかないんです」
ルーク
「ちくしょー……」
ガイ
「ルーク……すまない……」


ん? これってハッピーエンド?







それにしても、ツイブレルークはどうしてこんなに「救世主に選ばれた自分」に酔ってしまったんでしょうね。周囲の忠告の一切が耳に入らないくらい、「頭の中の声」なんて怪しげなものを信じ切って。

原作ルークも「英雄になる」ことに傾倒していた時期がありました。
子供っぽい虚栄心(中二心というべき?)も原因ではありましたが、もう一つ、大きな理由がありましたよね。このままでは兵器として一生飼い殺しにされる。その恐怖心をヴァンに利用され、マインドコントロールされたのです。
ツイブレのシリアスストーリーが原作に沿ったものならば、ツイブレルークにも、虚栄心の他にもう一つ、救世主にならなければならないと思い詰めるような理由があったのかもしれません。

というわけで、好き勝手に妄想してみます。痛い妄想なので、危険を感じた人は回避してください(苦笑)。

えーと。
ツイブレ世界のルークはレプリカではなく、普通の人間としてファブレ公爵家に生まれました。…って感じで、妄想を始めます。
ところが、彼が生まれた時、こんな預言がもたらされたのです。
「この子供は、将来、世界を消滅させるだろう」
周囲はルークを赤ん坊のうちに殺せと言いましたが、ファブレ夫妻は「一生屋敷から出さないから」と許しを請うたのでした。

ルークは何不自由なく育ちましたが、屋敷からは出してもらえません。七年前には誰の差し向けたものか刺客が送られてきたことがあり、世話役のガイは護衛も兼ねていました。…なんてのだと面白いかも。
たった一人の友達でもあるガイと、時々訪ねてくるヴァンのつけてくれる剣の稽古が、ルークの数少ない心のよりどころです。この辺は原作と同じよ―な感じで。

自由に動き回れる上に、何をやっても優秀な双子の兄のアッシュは、ルークのコンプレックスを刺激します。
アッシュの方も、ルークが本邸で両親と暮らしているのに対し、自分は色んな配慮から別邸に置かれていたことで、鬱屈した思いを抱いています。ルークの甘えた生活ぶりも気に食いません。自分は毎日こんなにも努力しているのに。
アッシュの婚約者のナタリアは、二人に仲良くなってもらいたいのですが、なかなか難しいみたいです。
ビミョーな三角関係?
ティアとは多分、まだ出会っていませんね。

そんなある日、持病の頭痛に苦しんでいたルークは、頭の中に不思議な声を聴きました。
とても優しいその声は、エターナルソードを使えばマナ枯渇を解消して英雄になれると囁きました。
聖剣を使うのはあなたであるべきです、あなたは救世主として選ばれたのです、とも。
エターナルソードの伝説はルークも知っていました。それが本当に、しかも近くの遺跡にある?
そして、マナの枯渇問題は、父やアッシュが為政者側の人間として頭を悩ませていたこと。
それを自分が解決できる!
声は言います。私はあなたが辛い思いをしてきたことを知っていますよ、と。
でも、私はあなたが特別な力を持っていることも知っています。救世主になれば、誰もがあなたを認めるはず。不吉の子などという愚かな預言も撤廃され、自由になれることでしょう、と。

舞い上がったルークは、声に指示されるまま、誰にも相談せずに屋敷を抜け出すと、伝説の聖剣を求めて「悠久超えし遺跡」へ向かったのでした。

……以上、埒もない妄想でした。はははは。
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今までのお祭りゲームのガイは、きまって「ルークの保護者」の面に特化・強化され、「兄貴分」を通り越して「母親的立ち位置」にアレンジされていました。それはそれで魅力的でしたが、そこに固定されて、他の面が描かれることがなかったのには不満を感じていたものです。

原作のガイには、ルークとの関わり方一つとっても、もっと色々な面がありました。
ルークと頭突き合わせて他人の悪口(笑)をヒソヒソ話したり、突っ込み時や慌てた時の声がシンクロしてたり、率先してサーカス見に行こうと走ったり。そんな、ルークと対等な子供っぽさ、親友としての面もある。
一方で、ルークの言動に精神的な救いを得、彼を敬慕し、自ら剣を捧げて生涯の忠誠を誓った、忠臣としての面もある。彼はルークの面倒を見ていたけれど、精神的にルークに牽引されていた面もあるのですね。
保護者として見た場合だって、アクゼリュス崩落後にあえて突き放してルークを一人にしたり、逃げずに一生かけて償うように正面から説いたり、親しいからこそ誰よりも厳しいと言える面も見せていました。

そして、何より複雑味を与えていた、「復讐者」としての面。

『ツインブレイブ』は、お祭りゲームとしては初めて、復讐者としてのガイを取り上げてくれたタイトルです。
そこがまず、嬉しかった!

ガイは(ひどくワガママだったり、大きな罪を犯したりした、傍目には愚かな人間である)ルークを、許し認め支えていく。
今までのお祭りゲームだと、それを「育て親のひいき目」ぐらいにしか描写していなかった。ですから、何も考えずに甘やかすだけの馬鹿親みたいにも見えていたものです。
ですが原作を参照すると、ガイはむしろルークを憎み、命さえ狙っていた男だった。にも拘らず誰よりも支え守り、最終的に永遠の友情と生涯の忠誠さえ誓うことになる。
そこに至るまでの葛藤が、ガイというキャラクターの一番の醍醐味ではないでしょうか。
ここを描かずして、ガイの魅力を語り足らせることはできないとさえ思うのです。(オタクの主張)


…なんて、長々と私のつまらない考えを書き連ねても、面白くはないですね。(^_^;)
チンタラしてないで、いつものようにシナリオログを交えながらのストーリーの紹介とツッコミ感想をやっていきます。

シナリオは、シリアス、コミカル共に、五章構成になっています。

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TOAシリアスシナリオ(ガイ編)
第一章

#ナレーション
ファブレ家に仕える使用人、
ガイ・セシル。

彼は使用人として、
最も理解ある友人として、
ルーク・フォン・ファブレに接してきた。

しかし、
生まれながらに
何の不自由も無く
甘やかされてきたルークは、
自己中心的な性格に育ってしまう。

ルークをたしなめつつも
優しく接してきたガイだったが、
ある時、突如としてルークが
家を飛び出してしまう。

ルークを追って
ガイがたどり着いた場所は、
古代より伝わる伝説の遺跡だった。


物語は「悠久超えし遺跡」から始まります。
遺跡を独りで歩いていたルーク(長髪)に、追いついてきたガイが呼びかける。

ガイ
「ルーク、ようやく見つけたぞ」
ルーク
「おう、ガイ。
 どうしたんだよ、そんなに慌てて」
ガイ
「お前を追ってきたに決まってるだろ。
 誰にもなんにも言わずに家を出るなんて
 いったいなにがあったんだ?」


ガイは少し怒っているのですが、家出少年ルークの方は落ち着いたものです。彼の中では、追いかけてきたガイに見つけられるのも織り込み済みだったのでしょうか。この後、すごく自然にガイに遺跡攻略を手伝わせてますし、最初からそのつもりだった?

つーか、よく一人でここまで来れましたよね、ルーク。
ツイブレルークは原作のルークよりもしっかりしてるんでしょうか。
(でも、『TOL[テイルズ オブ レジェンディア]』シリアスシナリオでは、原作ばりに《買い物の方法を知らずにりんごを食べて、泥棒扱い》されていたなぁ。)
お腹が減ってる様子もないし憔悴した様子もない。この遺跡って、ファブレ家の屋敷から半日程度で来ることのできる場所とかなんかなぁ?

ルーク
「呼ばれたんだよ、頭の中の不思議な声に」
ガイ
「頭の中の声?」
ルーク
「あぁ。すげぇんだぜ。
 その声が教えてくれたんだ。
 この遺跡に眠る伝説の聖剣の事
 エターナルソードって
 名前くらい聞いた事あんだろ?
 その剣を使えば
 世界中のマナ不足が解消されるらしいんだ」
ガイ
「なんだって……!?」
ルーク
「声が言うんだ。
 聖剣を使うべきなのは俺だって」
#ルーク、満面の笑み
「俺、世界を救う救世主になれるんだぜ?
 選ばれたんだよ、俺は!」
ガイ
「エターナルソードでマナの枯渇が……。
 そんな事がありえるのか?」
ルーク
「俺は救世主だ!
 世界なんて俺が救ってやるっつーの!」
#ルーク、走り出す。ガイ「!」となり
ガイ
「お、おい! 待て、ルーク!」
#追って走るガイ


ルークが電波だ。
頭の中の声に救世主になれると言われたって……(汗)。
原作ルークの《ローレライの声が聞こえる》という設定を拾ったのでしょうが、原作ルークが(幼い頃から繰り返し聞こえてくる)その声を怪しんで警戒し、これでは自分は頭がおかしい奴みたいだと自嘲していたのに対し、ツイブレルークは(ある日突然聞こえたのであろう声を)頭から信じ込んでいる。
突拍子なさ過ぎて、ルークがおかしい人間に見えます。(^_^;)

それにしても、こんなことを言われたら相手の精神病を疑いそうなものですけど、ガイには全くそれがないですね。
「頭の中の声の言うことの真偽」を疑ってはいますが、ルークが声を聞いたこと自体は疑っていません。
ルークに対して絶対的な信頼があるってことでしょうか。
それとも、実はツイブレルークも幼い頃からの幻聴の持病持ちで(巫女的体質とか?)、医師に調べ尽くされて、精神病ではないという結論が出てたとかなのかなぁ。


ちなみに、フェイスチャット風のデモはここで終わって、以降しばらくは、戦闘画面上部に一行表示される台詞テキストと声優さんのボイスで、ストーリーが進行することになります。
テイルズオブシリーズ本編でも、ボス戦の戦闘中に、ボイスでボスキャラとの対話が挿入されることがありますが、それを踏襲した感じですね。
戦闘に集中していると聞き逃してしまいがちですし、早く戦闘が終わると、ボスを既に倒しているのに会話だけが続くと言うシュールな状況になってしまいますが、話がサクサク進むのでよかったです。

ここに限らず、『ツイブレ』の美点は、とにかくシンプルだってことでした。シナリオもシステムも、無駄を一切省いている。でも足りなくはない。ほどよい削ぎ落としぶりだったと思います。

以前のお祭りゲーム『レディアント マイソロジー』は、色んなものを沢山選択・使用できる、手間をかけられるのがセールスポイントでしたが、正直、あんなに技やらアイテムやら衣装やらあっても、使いこなせません。(^_^;)
『マイソロ3』はアイテムが多過ぎて倉庫に入らず、ひたすら捨て続けることに腐心せねばならなくて面倒くさかったほどでした。
このゲームはそういうのが一切なく、ショップにもコマンド一つで行ける。いちいち「きゅっきゅきゅ きゅきゅきゅきゅ♪」なんて専用音楽を聴かなくていいし、店や部屋を幾つも回ったり話しかけたりしなくていい。
無論、そういった手間暇をかけること自体も大きな楽しみになるものですが、度を超えると作業化し、感覚が飽和し、倦怠を覚えてしまうこともある。図らずも、『マイソロ』はそれを教えてくれたゲームでした。

そしてその対照のように、『ツイブレ』は程よくシンプル!
人間は勝手な生き物ですから、こればっかりだと、いつか物足りなくなるのでしょうが、今の感覚としては必要十二分でした。

#遺跡に突入し、魔物を蹴散らす
ルーク
「俺は救世主だぞ! 邪魔すんじゃねーよ!」
ガイ
「待て、ルーク! 少し落ち着け!」
ルーク
「あん? なんだよ、ガイ?」
ガイ
「頭の中の声、いったい誰のものなんだ? 信用出来るのか?」
ルーク
「世界を救おうってんだぜ。信用出来るに決まってるだろ」
ガイ
「本当なのか……」

#ミッションメッセージ
魔物の巣を突破し、聖剣を手に入れろ!


ルーク
「だーー! 魔物の分際でうぜぇんだよ!」
ガイ
「前に出すぎるな、ルーク!」
ルーク
「さすが、ガイ。しっかり俺を守れよ
 なんたって俺は、救世主だからな!」


ひたすら愚かなルークと、危ぶみながらも彼を守らないわけにはいかず、状況に流されていくガイです。
遺跡の奥で、彼らは一組の少年少女に出会います。

カイル
「誰か来たみたいだよ、リアラ」
リアラ
「ここに近付いてる人がいる……誰?」
ルーク
「お前こそ誰だっつーの
 俺はエターナルソード取りに来たんだよ」
リアラ
「いけない! 今のエターナルソードを使っては!」
ルーク
「あん? なに言ってんだ?」


リアラ
「今のエターナルソードは聖剣ではありません
 使えば大変な事になります。大勢の犠牲者が出てしまう」
ガイ
「なんだって? それは本当なのか?」
ルーク
「嘘に決まってんだろ。こんなガキの言う事なんてよ」
カイル
「嘘じゃない! だってリアラは……」
ルーク
「うっせぇな! 俺の邪魔すんじゃねぇよ!」


この少年少女は、『TOD2[テイルズ オブ ディスティニー2]』の主人公・カイルと、ヒロインのリアラ。ここではエターナルソードの守護者として登場します。
他のシリアスシナリオを参照するに、

・百年前、人類を救うために、命の精霊が世界樹に、時の精霊が聖剣エターナルソードに身を変えた。(精霊としては死んだ。)時の精霊は、その前に聖剣の管理者として聖女エルレインを創造。
・人々の欲望に満ちた世界をエルレインは憂い、聖剣を魔剣に変えて、その力で今の人類を消し、外見はそっくりだが精神の違う、理想的な人類に作り直そうと計画。計画の一端として、己の分身である聖女リアラを創造する。
・リアラは反発し、未来の英雄カイルを召喚。魔剣を(エルレインから奪って?)、悪用されまいと二人で見張っていた。

ということみたいですね。

愚かなルークは忠告にまるで耳を貸さず、カイル&リアラに剣で立ち向かいます。

ルーク
「声が言ったんだ! 俺なら世界を救えるって!」
リアラ
「あなたは騙されています! その声は……」
ルーク
「お前の言う事なんて信じねぇっつーの!」
カイル
「このわからずや! だったら力ずくで止めてみせる!」

#ミッションメッセージ
ルークを守るため、カイルとリアラを退けろ!


彼らの話に興味を惹かれながらも、襲いかかってきたカイルを前に、ルークを守ることを最優先し、結果的に流されてしまうガイ。
ここは、カイルも少し短気だったかもしれません。いや、ゲーム進行の都合なんですけど(苦笑)。

ガイ
「ルークに手出しはさせない!」
ルーク
「いいぞ、ガイ! こんな奴らやっちまえ!」
ガイ
「ルークも落ち着け! 彼らの話も聞くべきだ!」
ルーク
「必要ねぇよ! 俺は救世主だからな!」


#カイル&リアラを撃破(どちらを先に倒しても同じ)
カイル
「くっ、ごめんリアラ……」
ルーク
「おっ、エターナルソードってのはこれだな?」
リアラ
「だめ……それを使っては……」
ルーク
「さぁやるぜ! 救世主の力、見せてやる!」
ガイ
「やめろ、ルーク!」


ここから、ゲーム発売前の宣伝ムービーでも使われていた、イベントムービーになります。
ポリゴンのリアラがヒラメ顔で、ちょっぴりしょんぼりです。

#階段の上、祭壇に突き立っていた禍々しいエターナルソードを無造作に引き抜き、両手で掲げるルーク
#ガイが階段を駆け上ってくるが間に合わない

ルーク
「エターナルソードよ。俺に力を、貸せぇええええ!!」
#刀身から激しい雷光が立ち昇る
#眩しさに目を閉じるガイ
#静寂が戻る

ガイ
「ルーク……」
#ガイ、歩み寄る
#ルーク、ぱっと振り返り、得意げに

ルーク
「これで世界は救えるんだよな。なぁ、そうなんだろ?」
リアラ
「いいえ……」
#ハッとして振り向くガイ
#リアラが、杖をつきながらよろよろと階段を上ってくる

「その、逆です」
ガイ
「逆だって?」
ルーク
「はぁ!? 逆って、どういう事だよ!」
リアラ
「あなたは、人々を消してしまった」
#ぎょっと虚を突かれるルーク
ガイ
「なんだって!?」
#ガイ、愕然としてルークを見やる


ルークが人々を消してしまったと告げたリアラ。
それは一体どういうことなのか?

というところで、第二章へと続きます。


>>第二章感想へ



おまけ。
戦闘に敗北すると、章ごとに専用の会話があります。

#敗北した場合
リアラ
「エターナルソードを渡すわけにはいかないんです」
ルーク
「ちくしょー……」
ガイ
「ルーク……すまない……」


ん? これってハッピーエンド?







それにしても、ツイブレルークはどうしてこんなに「救世主に選ばれた自分」に酔ってしまったんでしょうね。周囲の忠告の一切が耳に入らないくらい、「頭の中の声」なんて怪しげなものを信じ切って。

原作ルークも「英雄になる」ことに傾倒していた時期がありました。
子供っぽい虚栄心(中二心というべき?)も原因ではありましたが、もう一つ、大きな理由がありましたよね。このままでは兵器として一生飼い殺しにされる。その恐怖心をヴァンに利用され、マインドコントロールされたのです。
ツイブレのシリアスストーリーが原作に沿ったものならば、ツイブレルークにも、虚栄心の他にもう一つ、救世主にならなければならないと思い詰めるような理由があったのかもしれません。

というわけで、好き勝手に妄想してみます。痛い妄想なので、危険を感じた人は回避してください(苦笑)。

えーと。
ツイブレ世界のルークはレプリカではなく、普通の人間としてファブレ公爵家に生まれました。…って感じで、妄想を始めます。
ところが、彼が生まれた時、こんな預言がもたらされたのです。
「この子供は、将来、世界を消滅させるだろう」
周囲はルークを赤ん坊のうちに殺せと言いましたが、ファブレ夫妻は「一生屋敷から出さないから」と許しを請うたのでした。

ルークは何不自由なく育ちましたが、屋敷からは出してもらえません。七年前には誰の差し向けたものか刺客が送られてきたことがあり、世話役のガイは護衛も兼ねていました。…なんてのだと面白いかも。
たった一人の友達でもあるガイと、時々訪ねてくるヴァンのつけてくれる剣の稽古が、ルークの数少ない心のよりどころです。この辺は原作と同じよ―な感じで。

自由に動き回れる上に、何をやっても優秀な双子の兄のアッシュは、ルークのコンプレックスを刺激します。
アッシュの方も、ルークが本邸で両親と暮らしているのに対し、自分は色んな配慮から別邸に置かれていたことで、鬱屈した思いを抱いています。ルークの甘えた生活ぶりも気に食いません。自分は毎日こんなにも努力しているのに。
アッシュの婚約者のナタリアは、二人に仲良くなってもらいたいのですが、なかなか難しいみたいです。
ビミョーな三角関係?
ティアとは多分、まだ出会っていませんね。

そんなある日、持病の頭痛に苦しんでいたルークは、頭の中に不思議な声を聴きました。
とても優しいその声は、エターナルソードを使えばマナ枯渇を解消して英雄になれると囁きました。
聖剣を使うのはあなたであるべきです、あなたは救世主として選ばれたのです、とも。
エターナルソードの伝説はルークも知っていました。それが本当に、しかも近くの遺跡にある?
そして、マナの枯渇問題は、父やアッシュが為政者側の人間として頭を悩ませていたこと。
それを自分が解決できる!
声は言います。私はあなたが辛い思いをしてきたことを知っていますよ、と。
でも、私はあなたが特別な力を持っていることも知っています。救世主になれば、誰もがあなたを認めるはず。不吉の子などという愚かな預言も撤廃され、自由になれることでしょう、と。

舞い上がったルークは、声に指示されるまま、誰にも相談せずに屋敷を抜け出すと、伝説の聖剣を求めて「悠久超えし遺跡」へ向かったのでした。

……以上、埒もない妄想でした。はははは。
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【2012/04/26 22:00】 | テイルズ系の話【レス含】
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