「はてなどう」「ナラカ」「円環伝承」共用。書き手は ちゃすかとすわさきの二人。
マイソロ3のネタバレ感想です。
あくまで主観であり、色眼鏡・偏り・思い込みは当たり前ですので、予めご容赦ください。

また、基本的に販売されたゲームのみを見ての感想・妄想ですので、今後追加配信されるかもしれないサブイベントの内容によっては矛盾が生じることもあり得ますが、その点もご了承願います。



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以下、折り畳んで記載します。


まず前提として。
やり込みゲームとして楽しませていただきましたし、サブクエストやスキットも楽しかったです。
買って損したとは思いません。
けれど、初めてゲームクリアした直後、思わず怒りだだ漏れ感想を書いちゃったくらいには、不満な点もありました。
(その感想は削除しました。内容的には今回書いたことと さして変わりません。)

最初にその不満のまとめ直しを書きますので、嫌な人はスルーお願いします。<(_ _)>

ゲーム全体へのどーでもいい雑多な感想やネタ的突っ込みは、その後に書いています。
ジャンプリンクを張っておきますので、宜しければご利用ください。

 →雑多な感想へジャンプする

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メインシナリオへの不満

●完全に個人の嗜好の問題になりますが、メインシナリオは私の肌には合いませんでした。
理由は以下の三つです。

1.展開の骨子が前作『マイソロ2』と同じ。

2.説教臭い。また、特定の社会思想が崇拝と言っていいレベルで推されている。

3.結末が独善的で納得できない。


1について。

●前作焼き直しの導入・舞台だなぁ、判り切っていることを繰り返させられて茶番の二重だなぁとと思いつつも、「赤い煙の謎を追う」辺りまでは、なかなかミステリアスだぞと楽しくプレイしていました。
しかしラザリス(ラスボス)が現れて以降、「これ、前も見たなあ」「前と同じだなあ」「またこれか」「なんで新しいゲーム買って同じ話をプレイさせられてるの。これ実は前作のリメイクなの」という展開ばかり。
それでも、結末は多少なりとも変化を付け、前作からのプレイヤーも楽しませてくれるだろうなと思っていましたが。
まさか、そこまでそっくり同じにしてくるとは。

●前作の設定・舞台・展開を使い回すことでの製作作業軽減だとか、並行世界が舞台なんだから同じなのは仕様ですとか、細かい部分は違うじゃないのとか、もしかしたら言い分はあるのかもしれません。
が、「理屈じゃねぇんだよ!(byアッシュ)」です。事実面白くなかった、ゲームを進めるほど飽き飽きした。それだけです。

●そもそも「ディセンダーの伝説」は踏襲するほど必要な設定なのでしょうか?
前作の時点で、プレイヤーは最初から主人公がディセンダーだと知っているのに、「まるで伝説のディセンダーみたい、でもそんなはずない→実はディセンダーでしたスゴイ」という展開を追わされて、茶番的だと思っていましたが、またもそれを追わされる。
しかも、それに伴う大まかなシチュエーションまで同じ。
全てがお約束。予定調和の繰り返しで、馬鹿馬鹿しさの極みです。
ゲームシステムもお使いを繰り返す単調作業が中心だと言うのに、ストーリーまで作業とは。


2について。

●美しい理想、少々のご都合展開は、青少年向け娯楽ファンタジーでは特異ではありません。
が、本作はいささか、私がこれまで遊んできたゲームとは異質であると感じました。
ゲームを進めるほどに違和感が増し、ついには、カルト団体や思想集団の教育・啓蒙作品のようだと感じたほどです。

●まず、作中で行われる批判の強さ。
例えば、キールの「暁の従者」への毒舌批判。そしてティトレイの「赤い煙を頼る者」に向けた罵倒批判。
宗教の信者、大国の支配層、今風のチャラチャラした若者などは、自分では何もせずに不満を言い、奪うことだけを望む愚者であると。
加えて、それら愚者と比較して自分達は正しく行動していると潔癖に正義を叫びます。

キールが毒舌批判を繰り出せば、メルディがすかさず相槌を打つんですよね。

「メルディ、自分何か出来るがわかると、すぐそれやろうと思うよ。みんな違うか?」


●このスタンスはメインシナリオ全体に透徹されていたように思います。

アドリビトムは正しい。対して世間(国家)は愚かである。
植物や自然は正しい。対して人間は愚かである。(しかし、それを理解しているアドリビトムは正しい。)

全てにおいてその調子。

●また、苛烈な批判の向こうに現代日本社会への憤懣[ふんまん]が透け見えるように感じられたのも気になるところでした。
ネタが物語に昇華されきっておらず、シナリオライターの思想が噴出しているような。

●最も啓蒙色を感じたのは、オルタ・ビレッジ構想への、もはや妄信と言うべき描写です。
最初にこの構想が語られた時は、「ゲームで、現実にも通じる社会問題への具体的な試案が、ある程度ながら語られるなんて凄いな。真面目なシナリオだな」と、むしろ感心していました、が。執拗なのです。それに持ち上げ過ぎなのです。いくら物語でも、ここまでうまい話があるでしょうか?

オルタ・ビレッジを作ることこそがギルド・アドリビトムの目的であり、そのために金を稼いでいる。各地に作ったその村に、大国に追われた貧しい人々を移住させるのが目標。
と言うのも、大量消費国はそのツケを国民や環境に払わせており、いずれ自滅するのは目に見えている。
自然を壊さずに調和して、人々が支え合う暮らしを実践すれば、衣食住が十分に行きわたる社会が作れる。
自給自足を確立して流通に頼らぬようにする。貿易は奪う先進国と搾取される発展途上国という構図を生む愚行であり、全ての国や人間が何者にも依存せず自立せねばならないのだ、とぶちあげます。

オルタ・ビレッジ思想が透徹されれば、資源枯渇も飢えも人種差別も戦争も、世界を覆う深刻な問題は全て解決し、全人類が満ち足りた衣食住を得、誰もが解りあえて、文化・思想面からの世界統合すらなされる。

●本作で、オルタ・ビレッジの提唱者という設定になっているキールが、「環境に負荷を与えない暮らしを実践するのがオルタ・ビレッジだ」と熱く講釈すると、ナナリーが「それってただ、大昔のやり方に戻れって事じゃないのかい?」と尋ねます。すると彼はこう返すのです。

「いや、今までヒトが築き上げて来たものを捨て去る必要はないさ。
今あるものをベースに、設計し直せばいい」

お前は何かの革新系思想団体かー!(心のちゃぶ台返し)
生活(文化)水準を落とす犠牲を払わなくても、大地が疲弊し資源の枯渇した世界で豊かに暮らせます。どうすれば現実にそうできるのかって? 方法はこれから考えるよ。って。

自給自足して流通に頼らぬようにすれば豊かに暮らせると言いたいようですが、答えになっとらんわー! 輸送費が削減されます程度の話か?
流通に頼らぬ暮らしを、と言いつつ、オルタ・ビレッジ同士で特産品の循環をすると言ってますし。
そもそもオルタ・ビレッジって、どこの国に建造するものなの? 複数の国にまたがって造るの? それすら判りません。

国籍を持たない自由組織アドリビトムが既存の国家を批判しつつオルタ・ビレッジを作れば世直しできると叫んでいたので、新しい国を作るってことなのか? 各国王族が仲間にいるけど、彼らとの兼ね合いは? と、困惑したものでした。
でもどうも、地産地消で日本の食料自給率を上げようとか、その程度のイメージっぽいですね。

で、こうしたキールの話を聞き終えたナナリーの結論。

「あんたの話が聞けて良かったよ。ますますこのギルドで働く気力が湧いたからさ!」

私はこれを見て、アドリビトムがマインドコントロールをもたらす思想団体に見えるようになってしまいました。
あの説明でその結論なの? それでいいの? 妄信という鱗が、その目に厚くはまってないかい?

このスキットの後、メインシナリオでナタリアが「オルタ・ビレッジを見習えば世界統合すら出来る」とハイテンションで演説を始めたのを見て、その思いはいや増しました。
尋常じゃないです。

●その他、ゲームのテキストとしては長文で、ダラダラ啓蒙・啓発的な説教・批判がなされる場面が複数ありました。

本作のスキットには、こんなものもありました。「リサイクルはいいことだが、かえって燃料を必要とすることがあるのでよく調べなければならない」とキャラクター達が語り合う、という。
製作者方はよほどエコロジー運動に興味があり、その知識を広めて啓蒙せねばならぬという使命感に燃えているようですが、大きなお世話です。
やりたければオリジナルのゲームか、「テイルズ オブ キャラのエコロジー教室 ~地産地消で豊かな生活~」みたいな教育DVDでも作って別途配布でもされれば宜しいんじゃないでしょうか。

複数の創作者の発言で見たことがありますが、創作のタブーの一つに「読者を説教してはいけない」というものがあるそうで。
読者(プレイヤー)は製作者に説教されたくないし、まして自分の好きなキャラが、製作者の社会思想を代弁する様なんて見たくもありません。

※念のため。私は現実世界での地産地消が悪いとか、反対だとかいう思想は全く持っていませんです。


3について。

●オルタ・ビレッジでは譲り合いの精神を推奨する。互いに相手を理解して自分を変えていけば平和になる。
過酷な環境の植物は、他者から奪う生存競争に参加せず場所を譲って、自分を変えて進化させた。人間より優れている!
カノンノは主人公を丸ごと受け容れて、そのドクメント(存在情報)を己に転写させた。なかなか出来ることではない、素晴らしい。

本作ではこのようにエピソードが積み重ねられ、全ての生き物が手と手を取り合い、譲り合い理解し合うべきだと訴えています。

ニアタ「ヒトで世界は溢れているが、皆孤独なのだ。繋がりを忘れてしまっている
お互いを全く意識せずにそれぞれの人生を生きていると思い込んでいる
そこから、心の飢餓が始まる。
争いや略奪…他にも様々な事が起こりうる
ヒトや様々な生き物、そして世界。これらが等しく「繋がり」を知る事が出来れば…、自他を慈しみ、権利を奪わず、差を作る気持ちは起こらない」

高次元存在ニアタ様(元は人間だった意識集合体。平たく言えば神のようなもの。カノンノ至上主義者)からの、有り難い説教でございます。
ちなみにカノンノは、説教されるまでもなく「繋がりを知る者」だそうです、ヴァンヴァン師匠曰く。

●この流れはラザリス(ラスボス)への対応にも繋がっていきました。

ラザリスは、創世の時代にこの世界(ルミナシア)に取り込まれ、封印されていた異世界ジルディアの意識体です。
ルミナシアとジルディアは互いを毒とする程に存在法則の異なる世界ですが、ルミナシアの世界樹は芽吹く前に朽ちるはずだったジルディアを、我が身が傷つくことも厭[いと]わずに取り込んで《救った》そうです。全ての世界樹は元を辿れば根源の世界樹に繋がるので、兄弟みたいなものだからと。
これを知ったカノンノは、ルミナシアの世界樹の深い愛と優しさに感動して涙ぐむのでした。
ちなみに彼女は、根源の世界樹の元となった女性、オリジナル・カノンノの情報を引き継ぐ、平たく言えば女神の分身なんですって。

ルミナシアは長い時をかけてジルディアと完全同化しようとし、それまで自らが侵されぬよう、星晶[ホスチア]で封印していました。しかし人類が星晶を資源利用して採掘した為、封印が解け、ジルディアの意識体・ラザリスが誕生。
ラザリスはルミナシアを醜い世界だと嫌悪し、生まれたくなかった、でも生まれたからには生きたいと、自分の世界に創り変え始めます。

ジルディアの侵食を阻止し再封印を施すべく奔走するアドリビトムでしたが、ルミナシアの世界樹のジルディアへの愛を知ると、ラザリスを憐れむ方向にシフト。
彼女は可哀想なんだ。本当は悪い人じゃないんだ、憎まないで。彼女は本当は優しいから、ルミナシアを侵食したら彼女こそが傷つくに違いない。だから封印して救ってあげないと。
なんの根拠でそう思うのかは不明ですが、そういう感じになりました。

で。人と人が解り合って変わっていけるように、ルミナシアとジルディアも共存できるよう進化していけるはずだ、という論理に到達します。
でも、それには長い時間がかかるので、可哀想だけど今は封印するしかない、と。

●ところが封印は失敗。世界樹が侵食され、主人公はニアタと共にラザリスの元へ。
そこで主人公が行ったのは、暴力での調伏でした。
容赦なく攻撃してぶち殺し、肉体が消滅した後に残ったドクメント(存在情報)を抱いて、主人公は世界樹の「生命の場」の中へ。

●余談ながら。主人公が「生命の場」に去りゆく時、ニアタが

「良い創造を!」

と言うんですが、これが「シリアスな笑い」というやつでしょうか。
カノンノの(命を…ありがとう)と並ぶ、本作の迷台詞だと思います。
笑いを…ありがとう。

●ともあれ。
この最終決戦の流れを見て、「ああ、理想通りにはいかなかった、という結末なんだな」と思いました。
解り合える繋がり合えると綺麗な理屈を掲げてきましたが、全て理想通りにはいかなかった。
これからカノンノやアドリビトムは、ラザリスと解り合えなかったというしこりや、暴力で無理矢理 解決したという罪悪感を背負う。生きるって綺麗事だけじゃない、挫折もある。それでも理想を諦めずに強く生きて行く、みたいな結論なんだなあ、と。

ところがです。

ルミナシアの世界樹のジルディアに侵食されて出来た傷から、白い枝が生え出る。あれはジルディアの世界樹で、ルミナシアの世界樹を「癒している」んだと、アドリビトムの人々が言います。
そして、手を胸の前で組んだ乙女の祈りポーズをしながら、カノンノが晴々と独白。

「変わる…変わるんだ。世界が変わる。私達も、ラザリスも
二つの世界が一つになって、新しく生まれ変わる。お互いが生きていける世界が始まるんだ!
私達の「創造」は終わらない。共に手を取り合って、続いていく。ずっと、ずっと続いていく!」

感動的に音楽が盛り上がり、劇終でした。(ストーリー自体は、スタッフロール後にまだ続きます。)

え、ええええええええ~~………!?
な、なんで?
どーしてあの最終決戦で、「世界が変わる。私達も、ラザリスも」「お互いが生きていける世界が始まるんだ」と、何の陰りもなく明るく笑って言えるんですか? 理解できない!

困惑し、怒りさえ湧いちゃいました。
まさか、ラザリスを殺して解決したことを「拳で語り合った、解り合えた」とみなしてるのかなぁ。
それとも、間違ってグレちゃった可哀想なラザリスを、ポアして、より良き存在に転生させてあげたのです、というカルトな考え方なのかしら。

●最終決戦前、さんざん「ラザリスは可哀想、ラザリスは悪くない」と、争う理由などないみたいな流れになってましたが。
いざ最終決戦場で対峙すると、ラザリスが急に言い出すんですよね。「創造は欲に繋がって罪だから、自分の世界の住民にそれはさせない、全て自分が与えて守ってやる」と。で、主人公はそんなのは生きているとは言えない創造こそ欠かせぬものと反発、戦闘になる。
ゲームですから「戦闘ありき」なんでしょうけど、なんだこの無理にラザリスに悪を付加する流れ……。(だったら、あんなに可哀想言わなきゃいいのに。)

「創造のない、世界から与えられるだけの生物は生きているとは言えない」と主人公側は言う。
けれど、ルミナシアの世界樹、そしてアドリビトムがジルディア~ラザリスにしてきたこと、しようとしていることは、まさにそれ。
一方的に取り込み、守ってやったのだと言い。同化させてやる、そうして共に生きることこそが幸せだと決めつける。

与えられるだけでは生きているとは言えないと主人公に言われて、ラザリスは叫びました。

「だったら!! だったら、なぜ、僕を取り込んだ。僕を封じ込めてまで!」

ですよねー。
すると主人公は叫び返す。

「一緒に生きていきたいからだ!」

ラザリスが何を叫ぼうと、そちらの意思はガン無視です。「一緒に生きたい」という耳触りのいい言葉で己だけを絶対肯定。

一回戦が終わったところで、ジルディアのまだ生まれぬ命からの愛情とかいう無茶な設定で、ラザリスが怪物化するんですが(本人は泣き叫んで嫌がってました)、「こうなっては殺すしか救ってやる手段はない」みたいなお約束免罪符台詞すら無し。

ニアタ「行け、ディセンダー。未来を紡いでこい!
そなたの欲する未来を創れ!!」

ラザリスを力で従わせることこそが未来を作る道とばかりに高らかに推奨。

暴力で片を付け、意思のないデータだけの状態になったそれを、一方的に取り込みました。
これを、素晴らしい解決だ、お互いに変化し合えた結果だと褒め称えるラストだったわけです。

なんじゃこれ。

あんまり変だったので、クリア直後に怒りの感想書いちゃったんですが、半日で下げ、もう一周して最終決戦をやり直してみました。
自分が何か勘違いしているのかもしれないと思ったからです。
カノンノがいるとイベントに変化があるかなと思ったので連れて行き、選択肢が二回出たので全パターン見ました。

が。多少台詞回しが違っても、内容は変わらなかったぜ……!(戦慄)
やっぱり一方的価値観を押し付けて殺し、なのに「お互いが変わって共に生きていける」と感動的に独白して終わってました。

ええええええ~~~!?

●そもそも私は、ルミナシアの世界樹がジルディアを取り込んだことを、完全善行だとは思いません。

作中、カノンノはルミナシアの世界樹の優しさに感涙していましたが。
ただ生きているだけの状態にして、拘束・同化吸収するのは、ジルディアにとって良い事なのでしょうか?
場合によりけりでしょうが、ラザリスは怒り、拒絶していました。一緒になりたくない、と。

でも主人公側は、それを真剣に受け取ろうとはしないのです。
ルミナシアの世界樹のしたことは愛であり、善いことだ。だから間違っていない。
そのままでは朽ちるしかなかった可哀想なジルディアを、我が身を傷つけてまで救ってあげている。これ以上素晴らしい事があるか。
拒絶するのこそ間違っている。可哀想なラザリスはちょっとグレてしまっただけなんだ。
同化するしかジルディアの生きる道はないんだから。

命の存続が全てに勝る。ルミナシアの判断は絶対的に正しい。
何故なら、愛もまた何にも勝るものだから。

一面では、間違いではないのでしょう。
でも、全てに適用していいものではないとも思います。
自分では生きていけない弱い命にだって、意思と尊厳があるんですよ。

己の独善を、少しくらい、ルミナシアが顧みる展開があったらよかったのに。

暴力でラザリスを倒し一方的な吸収・同化を行いながら、素晴らしい顛末よと一片の曇りなく定義するカノンノには、「ママはあなたのためを思っているのよ。あなたのためなら苦労しても平気だわ。家族が共にあるのは幸せなことよ」と我が子を拘束するような、闇の母性を感じました。
恐ろしいのは、彼女も世界も、それを最高に素晴らしいと信じて疑っていないことです。

●……あるいは製作側は、ルミナシアの世界樹の傷からジルディアの世界樹が生えたという描写で、「ラザリスは許して受け容れた、解り合えた」と語ったつもりかもしれません。
けどなあ。ラザリス自身は、死ぬまで受け容れてなかったじゃん。互いにちっとも話が通じてなかったですし。
「ラザリスが許した」ことにしたいのなら、ラザリス自身が死ぬ前にはっきり意思を示す方が納得できたなぁ。
殺した後に起きたことを見て、殺した側が「ジルディアの世界樹が癒している」なんて言っても、自分側の正義を確立させたいが故の一方的な解釈に思えてしまいます。

●エンディング後に、主人公とカノンノは言うのです。世界は変化したからラザリスに会いたいと。

「ラザリスやジルディアの生物も もうこの世界で生きていけるんだもの
きっと、会えるよ。一緒に生きていける…」

自分達の意見と合わないからと殺した相手に対して、よくそんなこと言えるなぁ。

そもそも、死んだ者は蘇らないのに。
ラザリスに似た何かが現れるとしても、それは違う人でしょう。
殺した事すら認識しないのは、あんまりです。

●エンディング後にジェイドに話しかけると、こう言います。

「我々の今後の課題ですが。
各国がいかに友好的に、協力関係を築けるかが鍵になるのは間違いないでしょう
一方的な支配や吸収ではなく、合議の元の融和……世界樹が身を以て提示してくれた可能性です。今度は私達が変わらなければ……」

「一方的な支配や吸収ではなく、合議の元の融和……世界樹が身を以て提示してくれた可能性」……。
これは何かの皮肉なのでしょうか。(^_^;)


リタが一晩でやってくれました。

●物語に多少のご都合展開はつきものですが、本作はそれが多く、いささか度を超えたものもあった気がします。
最たるものが、「ディセンダーの浄化能力を握手で転写する」エピソード。

進んだジルディアの侵食を食い止めるため、ディセンダー(主人公)のドクメント(存在情報)を転写して、他の人間でも浄化能力を使えるようにしよう、人海戦術で時間稼ぎをしようと、アドリビトムの人々は考えます。
志願したカノンノが被験者になり、実験は成功。この実験は大仰な装置を用いるもので、被験者には命の危険もある……というものでした。

直後に、かつて敵対していた宗教組織「暁の従者」の信徒たちが訪ねてきます。

信徒A「私達は悪くなっていく世を憂いて、救い手となってくれるディセンダーを待ち望んでいた
けれども、そうすることで自分達は何も生み出そうとはしていなかった
自分達では何も変えられないと。世界も、自分自身も信じていなかった…」

信徒B「逃げていただけだったんだ。世の中への不満や、自分の非力さに正面からぶつかる自信がなくて
そして、世界から目をそらして逃げていた結果、ラザリスに力を与えてしまった
私達の…弱さが…」

信徒A「あれからもう逃げずに、自分達で世界を守れるのならばと生き方を変えました
今起こっている世界の脅威、皆なす術もなく希望を見失う中、あなた達が果敢にも立ち向かっている事を知ったのです」

●…あれ? 「暁の従者」って、ラザリスから授かった超能力を用いて、各国で革命を起こしてましたよね、全ての人を救い理想の世界を生み出すんだと。全部鎮圧されたらしいけど。

ラザリスから授かった力頼りだから無価値だと言いたいようですが。
だったら、重要局面ではディセンダーやニアタのような神的存在の力に頼ってるアドリビトムはどうなのか。
拠点のバンエルティア号さえ、古代の遺物とかのチート高性能船です。

ともあれ、悔い改めてアドリビトムを讃える信徒たちに向かい、リタは、その「世界を変えたい」という熱意をできるだけ多くの人に伝えよと命じました。

リタ「カノンノの思いを、繋いだ手を通してこいつらに伝える
あたしが編み出したこの術式さえあれば、人と人が触れ合うだけで、能力の転写が出来るはず…!」

カノンノ「みんながディセンダーになるんです。みんなで世界を救いに導くんです
どうか、未来を共に作って下さい」

ディセンダーに頼らず一人一人が立ち向かうんですよと言いたいんだなぁとは思う。けど。
ラザリスに授かった力で革命を起こそうとすることと、ディセンダーの力を授かって世を救うことと。あんま変わらん気がするんですけど……。
ディセンダーが本物か否か、敵が国家か異世界か、の差だけで。

暁の従者を「人任せで不平ばかり言う人間」の象徴にしたかったのなら、「ラザリスから異能の力を授かる」「各国で革命を扇動」という要素は付け足さない方が良かったんじゃないかと思いました。

例えば、
「暁の従者」の信者が増えて、多くの人々がラザリスに祈ることしかしなくなって世界が疲弊→主人公たちが拠点に様子を見に行く→説得の途中、侵食魔物が襲来。信者たちはラザリスに助けを求めるが無視される→主人公たちが魔物を倒して救う→信者たち、真実を見極めず人任せだった自分を反省する
みたいな、ベタな流れでもよかった気がします。

まあ、それは置いといて。

「あたしが編み出したこの術式さえあれば、人と人が触れ合うだけで、能力の転写が出来るはず…!」

幾らなんでもご都合展開過ぎじゃ。
天才だから何でも出来ますって、限度がある。ドラえもんだって便利すぎる道具は出せなかったり壊れてたり、失敗したりすることになってるものですよ。
物語とは言え、ここまで適当な事をされると冷めちゃいます、見てる方は。

●アンジュは言います。

「あの暁の従者の二人の働きで、侵食浄化はもとより、また世界中の人々が手を繋ぎ始めたそうよ
握手で《主人公》の能力と、助け合う為の繋がりが作られているの
一人のディセンダーから、希望の光は世界中に灯っていく
わたし達はその神話を、今まさに目にしてるのね…」

神話ですか……。

「人々に希望の灯を掲げさせたい、繋がりを再認識させたい」なら、チート改造で「僕も私もディセンダー!」をやるのではなく、特別な力が無くても団結して努力しよう、みたいな方向に行くのが良かったなあ、個人的には。

救世主と同じ力がなければ、それを誰かから与えられるのでなければ、人は何もできないのですか?

●更に言うなら、ドクメント(存在情報)は調べるだけで負担がかかるし、いじれば肉体融解の恐れすらあるって話でしたよね。なのに、そんなお手軽に「触れるだけでドクメントを転写」なんて、やっていいのでしょうか。

カノンノに浄化能力が転写されているのは確認された。
でも、今後、人体にどんな影響が出るかは誰にも分からない。
せめて数年の追跡調査をしなければ、安全の太鼓判を押せることではないでしょう。

それを、リスクを理解した志願者に施すならともかく、触れただけで自動的に転写されていくようにしたと言う。
つまり、浄化能力転写を望んでいない人、事情を聞いていない人にも、ネズミ算式に、勝手に転写されていってしまうってことです。

握手によって志[こころざし]を伝えて行くんだと美談扱いしているけど、おかしくないか。

対象の意思を無視しているし、万が一この転写による不都合が起きた場合。極論、人類全滅の可能性だって否定できないんですよ。

「わたし達は世界に対し、いえ、ルミナシア以外に存在する世界に対しても、責任を持たないといけないね(byアンジュ)」なんて、とんでもない大風呂敷を広げていたくせに、実際は近視眼的なアドリビトムに唖然としました。
どうしてこんなに独善的なんでしょうか。

●ところで、カノンノにドクメント転写の実験をする時、失敗したら死ぬかもしれないんだぞ、どうしても人間でやらなきゃいけないのかとロニが異を唱えると、リタがキツく反論して黙らせるんですよね。

「何かを得るのに、それなりのリスクがあるのは当たり前でしょう? 何も傷付けずに望みを叶えようなんて悩み、心が贅沢だから出来るのよ」

多分、原作から引っ張って来た台詞なんでしょうけど、使いどころを間違えてないか?
だって、浄化能力転写は、せいぜい「時間稼ぎできるかも」程度の意味しかなく、やらなきゃ世界が滅ぶってわけでも、転写先が人間でなければならないという訳でもないのに。
「何も傷付けずに望みを叶えようなんて~」という台詞は、他に方途が無いかギリギリまで模索してこそ言えるものですよ。

●思えば前作にも、「出奔した仲間を捜索する」ためにカノンノが死を覚悟して特殊能力を使うエピソードがあって、普通に捜索すればいいのに、なんで命を無為に危険にさらす真似をするのかと、納得できずにモヤモヤしましたっけ。
で、前作でも今作でも、健気に己の身を差し出したカノンノは医務室で伏せり、テイルズ歴代キャラ達が口々に「カノンノは凄い、カノンノ可哀想、カノンノは自分がどんなに愛されているか自覚するべき」とチヤホヤ扱うのです。

何じゃこの やっすい自己犠牲エピソード。(暴言失礼)

前作で辟易していたそれが今作でも繰り返されたので、製作者にとっては不可欠のエピソードなんだなあと思わされましたが…。
(主人公が浄化能力を使って倒れるエピソードも同類。前作・今作と繰り返されてる。可哀想な自分が身を犠牲にして心配される、それがプレイヤーを惹きつけるエピソードってことなのでしょうか。)

●それはともかく。「握手(触れること)によって特別な能力が転写されていく」「創造は人間の持つ最大の能力にして、世界を滅ぼすかもしれない罪の力」というモチーフ。
『グラン・ローヴァ物語』かいな(笑)。
思わず物置から本引っ張り出して読み返しちゃいましたよ。なつかしーなー。
グラン・ローヴァ物語 1 (ホーム社漫画文庫)グラン・ローヴァ物語 1 (ホーム社漫画文庫)
(2007/09/14)
紫堂 恭子

商品詳細を見る


●馬鹿馬鹿しくなるレベルでご都合展開だと思ったこと、その2。

「資源(星晶)があと数十年で枯渇する、でも代替えエネルギーが見つからない」
 ↓
ニアタがちょちょいと手配して、異世界から半永久動力機関の設計図を運ばせ、無償提供したよ。
何の補給もしなくても半永久的に十分すぎるエネルギーを生み出せるんだ。万事解決だね。
それに、星晶もまた採れるようになったよ。

「ジルディアに侵食された動植物は食料にならないので、これが増えると世界は飢える」
「ジルディアの生物が生きる為の環境はルミナシアには毒なので、共存できない」
「共存できるようになるまで、永い時間がかかる。それまでジルディアを封印し続けねばならない」
 ↓
エンディング直後ですがもう、ジルディアとルミナシアは融合して共に生きていける世界に変わったよ。
ジルディア風の新種の動植物が増えたよ。でも触っても侵食されないし安全なんだ。
ジルディアの植物から取れた食料は恵み豊かでとっても美味しいんだよ。

●その他、ご都合とまではいかないけど、ちぐはぐだなぁと思ったこと、その1。
深刻な衰退世界という設定なのに、アドリビトムには常に食料がたっぷり。女性キャラ達はダイエットをし、ロックスは余るほどのお菓子を頻繁に焼いて振る舞う。
資源枯渇を憂いながら、高設備を備えたバンエルティア号でエネルギー使い放題。そのエネルギーが何か、どこから賄われているかという関心すら持っていません。
大量消費国(日本含む先進国的イメージ)を批判しながらも、日本的な消費生活を優雅に満喫しているようでした。

●ちぐはぐだなぁと思ったこと、その2。
アドリビトムは大国に虐げられた人々が設立した、という設定で、ティトレイは国家や「今時の若者風の、与えられる事ばかり期待する人間」を罵倒批判します。

「大して努力もせずに、夢を叶えようってヤロウを見るとムカムカするんだよ
正直、登山口にいた奴も一発殴らせろって思ったくらいだ
ああいうヤロウは、何でもしてもらって当然って思ってやがる
だから、他人の大事なものを平気で踏みにじって、奪い取れるんだよ
大国の偉い奴らなんか、そうだろ。小さい国を食いつぶしていくだけだ」

でもこのゲーム、権力側のキャラ(王族、貴族、軍人や騎士)も仲間になる。どうするのと思ったら、エステルはいい人だから支配層がみんな悪人というわけじゃないと、取って付けたようなフォローをしてました。
(それとは別のエピソードで、カイウスも同様の発言。エステルは民衆を想って行動しているから、と。)

が。エステル、ナタリア、ウッドロウにはその免罪符が効くとして。マイソロ3ルークは、嫌な金持ちの典型でしかない。怠惰で、権力をかさにきて、贅沢で、傲慢で。民衆のことなんて欠片も考えていません。ついでに「今時の若者風の、与えられる事ばかり期待する人間」ですね。
なのに、ティトレイは全く屈託なくルークに接し、(最初は嫌っていたが見直す、みたいなエピソードもなく)好意大全開で友達づきあいしてました。

……小さい国の王族だから許す、ってことなんだろーか(笑)。


カノンノの陶酔

●カノンノは、時々フシギちゃんになるというのか、綺麗な理屈を陶酔気味につらつら演説する場面が多かった印象があります。

●ゲーム開始から暫くは、強制的に、彼女と二人パーティで行動せねばなりませんが、早くも大仰な戦闘勝利台詞にビクッとさせられたものです。
「生きて、未来を見るの!」とか、「今回も、乗り越えられた…!」とか。
主人公含む他のテイルズキャラとは明らかに方向や温度が違っていて、一人だけ、明日にも死ぬ戦場で悲壮に戦う少女、って感じ。

●なお、カノンノトリオは、それぞれの秘奥義時に決め台詞として「ラヴ・ビート」と叫ぶんですが、

「ラヴ・ビートは、根源の世界樹が発した無償の愛。
私達の中で響き続ける命の鼓動なの」

だそうです。凄いね。さすが女神(根源の世界樹)の分身ですね。

●カノンノの陶酔台詞で印象深かった一つが、「命をありがとう」のエピソードです。

自分が世界の膨大な記憶を持つのは、根源の世界樹(オリジナル・カノンノ)の情報継承者だったからだと知ったカノンノ。ついでに、素であらゆる事物のドクメントを見ることのできる特殊能力にも目覚めます。

食事をしていて、食物のドクメントが食べた人のドクメントに混ざっていくことに気付いたカノンノは、不意に悟ります。ドクメントは命なのだと。

#涙ぐんでいるカノンノ
ロックス「どうしたんですか、お嬢様。具合でも悪いんですか…?」
カノンノ「ううん。私…、命を食べてるんだなぁって」
ロックス「そうですよ。食べるのは命を頂く事なんです
みんな、命をもらってるんです
だからいつも言いますよね? いただきます、ごちそうさま、って」
カノンノ「うん…。いただきます
…いただきます」
カノンノ(繋がっていくんだ。命は…)
カノンノ(命を…ありがとう)


●これ以前にも二回ほど、ロックスがおやつをカノンノと主人公に与えながら「食べる事は命をいただく事、だから挨拶すべし」と教育するイベントがあります。
それらには違和を感じなかったのに、このイベントには、どこか引っかかる。
理由の一つは、アニメムービーになっていたりカノンノが感涙にむせんだり、演出がやや大仰だからですが、もう一つ。
「食べること(生きること)」を、「綺麗事」にし過ぎだと思うから、でした。

●生物は、食べることで他生物から命をもらい、連鎖循環している。それは昔からある考えで、何も特別ではない。
でも、人が命を食べることに感謝の念を抱くとき、根底には、命を奪って生きることへの畏怖があるはず。これらは表裏一体で、一方だけ語ることではないと思う。

●カノンノに、感涙までさせて「食べること=命をもらうこと」だと言わせるのなら、彼女自身が獣なり魚なりを獲ってきて、殺して、捌いて料理して食べる様子を描いたっていいのに。

●ユルングの樹のエピソードで、過酷な環境で進化した植物を「生存競争を避けて自分を変えた優しさ、賢さだ」と定義していた点にも感じましたが、本作は何事をも綺麗事にし過ぎのように感じます。歪[いびつ]ではないでしょうか。


●その他の、カノンノちゃん陶酔語録。

#ディセンダー(主人公)の浄化能力を転写する実験中、並んで立つ主人公を乙女の祈りポーズで見上げながら
「…ぁ………あああ…
私ね…、最も…ステキな事を…今から起こすんだ…
未来を創るんだよ…。未来を…みんなで…創るんだ…
みんながあなたの様に、希望を灯していける様な未来を…
みんなが、輝ける様に…」

この子どうにかなっちゃったのか、と少し怖かった。

#どうして自分に世界の膨大な記憶があるのか判ったと言って
「きっと、原初の世界から続いてきた、沢山の世界からのプレゼントだったんだ
未来を繋いでいけるという証。希望のプレゼント…
…この世界が実りを迎えて、新しい世界がまた生まれる時…、私達の記憶も受け継がれていくんだね
ずっと続いて来た記憶。
今度は私達が希望を届けなきゃ…
生きて、みんなで一杯の可能性を学んで…」

詩人ですね。

●ちなみに、エンディング後にはカノンノと主人公のラブラブデート・スキットシリーズがあります。(主人公の性別が女でも変化しません。)
いつか来るだろう別れの不安に慄[おのの]きながら、この人は何ものにも縛られない自由な人。引き留めることなんてできない。と健気に微笑むカノンノちゃん。
そしてプレイヤーは、カノンノを抱きしめるか微笑んでやるか頭を撫でてやるか、そういう感じの、どれ選んでも変わらんような選択肢を何度も選ばされます。ひい。

なんつーか、他人のデートに連れていかれて、「今から彼女を抱きしめるのがいいか撫でてやるのがいいか、あなたが選んでください」と強制されてるよーな感じで辛かったです(苦笑)。
製作者は、カノンノが本当に好きなんですね。


スピリチュアルな世界へようこそ!

●最後に、余談。
感想のネタ探しの一環で、ダンジョン名の元ネタ探しをしていた時のこと。
天空にある非物質の古代遺跡「ヴェラトローパ」が、どうも『アルクトゥルス・プローブ』(著/ホゼ・アグエイアス)という本に出てくる造語らしいと知りました。
(もしかしたら更に元ネタがあるのかもしれないですが、私には判りませんでした。)

その本、いわゆるスピリチュアル本です。
宇宙の彼方に宇宙人(神的存在)が色々いて、地球人に交信してきて、より高次に目覚めさせようと教え導く……みたいな内容っぽい。(幾つか紹介ページを調べましたが、よく解らなかったので、的外れかもしれません。)
で、その宇宙人の住んでる太陽系が「ヴェラトローパ24」と言うらしいです。

●すごく腑に落ちた気がしました。
今までにも書いてきたように、このゲームのシナリオ、カルト的・啓蒙的とすら言いたくなるような、独特な偏りがあると思っていたから。
ああ、なるほど。そうだったのか。
このゲームの製作者は、元々こういう、精神世界的なものに傾倒している人なんだ。

●そうしてみると、ヴェラトローパから登場するニアタが他次元から交信してくる高次意識集合体だというのも、チャネリングで交信してくる宇宙人のイメージが根底にあるのかな、なんて思えてきたり。
カノンノはニアタと交信することにより、己の精神世界にダイブして、自身が女神であった真理を知り、高次の存在として目覚めました、みたいな?
カノンノが時々、何かを受信してる人みたいな陶酔ぶりを発揮していたのも、仕様だったのでしょうか。

●神話や聖書、哲学書を元にした創作は珍しくありませんし、何を創作のネタにするかなんて自由です。
でも今作のシナリオ、そういう予備知識が無くても「何か変」と感じるくらい、尋常ではなかったので。
特殊思想に傾倒したシナリオは完全オリジナルのゲームでやるようにして、お祭りゲームではスタンダートを志してほしいなぁ、などと思いました。


雑多な感想

●OPムービーで遊んでた割に、「フレンとガイは似てる」ネタは、本編内では強いて避けられてる感じでした。

●でも、「クレスとフレンが服を交換すると見分けがつかない」というスキットはありました。そうなの?(じゃ、ガイとクレスも実は似てるんでしょうか。)

●ジェイはモフモフ三兄弟の為に「ボルケイノホタテ」を探していたと言うけれど、岩だらけの高山にホタテはないと思うよ……。

●しかし、この世界では山奥や森の藪を漁ると「シーフード」が手に入るから、山でホタテも採れるのかもしれない。

●フレンがユーリに一対一の決闘を申し込むイベント。フレンが立ち去った後、主人公がユーリに話しかけると…。

「とうとうこの日が来たな。
コンフェイト大森林の樹海部3でフレンの奴が待ってんだと。
さっさと行って終わらせようぜ」

……え?(汗)
どうして主人公が一緒に行くのが当たり前みたいなことになってるのだろう……(汗)。
他のキャラとの決闘ネタだと、一応「立会人」とかの名目が付いていたのに。

●偶然ですが、戦闘中に主人公とガイが、敵を挟んで真横に並んで、全く同時に裂空斬を使って、空中をクルクル回って同時にすたっと着地したことがあって、面白かったです。

●今作、トイレネタがやたらと多かった。

●ユージーンとリカルドは、トイレの個室の中で真面目に世界情勢談義。

●アニーは女子トイレが空いてなくて間に合わなくなりそうなあまり、男子トイレに入りそうになったことがある。(ガイに見つかって逃走)

●その後、間に合ったんでしょうか。

●リカルドは毎日特定の時間に、長時間トイレにこもっているそうです。ロックスは便秘だと解釈していましたが…。

●ヴァンもトイレがかなり長いらしい? 三人くらいトイレを待って漏れそうになっていました。

●ユージーン曰く、「バンエルティア号の設備は素晴らしいが、唯一腑に落ちないのはトイレの数が少なすぎる」こと。

●トイレはバンエルティア号の各階にあるらしい。……ってことは、各階に個室が一つずつしかないってコトなのかな。

●何でこんなにトイレネタばかり……と思いましたが、考えてみたら『ディスティニー』とかの頃は、トイレネタにこだわってましたっけね。各町にそれぞれ違うデザインのトイレがあったり、トイレにグミが落ちてたり。トイレネタはテイルズオブシリーズの伝統なのかしら。

●遊んだことのないゲームのキャラで、想像と違っててビックリした人・その1。シャーリィ。
キャピキャピした甘えっ子の妹キャラかと思ってたら、喜びも悲しみも自分の中に抑え込んでグッと耐えているような、何かに縛られているような感じの子でした。
痛々しく見えて気になって仕方がなかったです。原作では、最終的に自分を解放できたのかな。
魔術が強いのと、戦闘勝利時の丁寧なおじぎが気に入ったので、パーティのスタメンにしてました。

●遊んだことのないゲームのキャラで、想像と違っててビックリした人・その2。シェリア。
可憐で華奢な感じかと思っていたら、「近所のおばちゃん」みたいな人でした。
マイソロ3シェリアの性格は原作とはちょっと違うという話ですが、声も想像よりどっしりした感じでしたね。

●これって腐女子向け? と思ったスキット・その1。
ユーリがグミを食べているとレイヴンが来て、グミをくれとせがみ、ぱくっとやって「塩味」だと言う。
……スキット画面だと全然判りませんが、これ、ユーリの指ごとグミを口に入れたってことなんでしょうか。なんかすげー。
原作に元ネタがあるのかなぁ??

●これって腐女子向け? と思ったスキット・その2。
好みの女性のタイプを訊かれたマオが、「好きと言うだけなら」と何人かの女性の名を挙げる中に、さりげなくユージーンの名が混じっている。

●リカルドがギルド加入した時、ガキども(イリア、ルカ、スパーダ)と同じ部屋はご免だと言って、アンジュも了承した風だったのに、即座に同じ部屋でした。気の毒。

●ドキドキ思春期のカイウスとルビアは、二人きりで男女同室。でも、カイウスは夜は別室で寝ているからいかがわしい関係は無いと言う。
……その割に、ルビアが「夜中に目を覚ましたらカイウスがブーメランを延々飛ばしていて怖かった」と訴えるのです。
なんとなく飛ばし始めたら止まらなくなったとカイウスは言いますが、別室で寝ているはずのカイウスが夜中にルビアの部屋に来てブーメランを飛ばし続けずにいられなかったのは何故なのか、気になるところです。

●……いや。ブーメランで怖がられた結果、別室で寝ることになったのかなぁ?

●コンフェイト大森林の奥地にリバースチームの故郷・ヘーゼル村がある。
そしてコンフェイト大森林にいるデカオタは、ファラが子供の頃 餌付けをしたオタオタのなれの果てだという。
……えーと。つまり、リバースチームとエターニアチームの故郷はごく近くってこと?

●今作はミントが腹黒化していなくてよかったです。コングマンの相談役になる事で、マンネリ化を防ぎつつ、清廉で優しい性質がよく出ていたなぁ。

●ジューダスの仮面を巡るエピソードが、地味に展開していて面白かったです。
ユーリ→何かの頭蓋骨に見えないか? わざわざ被るくらいだから形見の骨だったりしてな
ロイド→あれは人の骨らしい。ジューダスは古代人の生き残りで、骨はお父さんの形見らしい
メルディ→ジューダスの仮面は変だと言ったら怒られた、どうして?
ジューダス→僕の仮面を「古代人の骨」だなどとメルディに吹き込んだのは誰だ、誤解を解くのが大変だったぞ

●マイソロ3のアーチェは、既に永い時間を生きているらしいです。……もしかしてクラトスに次ぐ年長者?

●『イノセンス』のキャラ達は、終始一貫して大事にされてるなぁという感じでした。暴走ものびのびやってる感じ。(自社作品だからでしょうね。)

●ただイリアが、ルカ苛めをしたいのに彼が留守だった時、代わりにエミルを無理矢理どこかに連れて行ったエピソードは、ちょっとどうかと思いました。そこにマルタが割って入って怒ったりするならまだしも、それもないし。
本作はルカとエミルが同類相哀れむエピソードが多かったですが(OPアニメにも取り入れられていたほど)、前述のスキットを見て、製作側はエミルをルカの下位互換品とみなしているんだなあと感じたので。

●イリアがルカを苛めるのは愛情ゆえだから……と免罪符をかざしてきたのに、ルカに少し性格が似ているだけの他人を、ニヤニヤ嬉しそうに苛めるなんて。イリアの株も落ちますよ。

●エンディング後、ルカは医師試験に挑戦することにしたそうで。それは結構ですが、アニーがしょんぼりしてこんな風に言う。

「ルカさん、すごく難しい医師免許の試験に挑戦するんです。すごいな……。
わたしも置いて行かれないようにしなくちゃ」

ルカはすごい、比較して自分は遅れていると、わざわざ他シリーズキャラに持ち上げさせています。
ちなみにスパーダも、「騎士にスカウトせねば、あの腕がもったいない」とアスベルに持ち上げさせていました。腕の立つ若者は他にも沢山いるのに、彼以外は勧誘対象にならないようです。

●料理のレシピ、定番メニューや外国のオシャレメニューが並ぶ中に燦然と現れた「だご汁」。郷土色溢れすぎてて噴きました(笑)。美味しいよね。

●『エターニア』原作はやったことありませんが、高すぎる自尊心とままならぬ現実の狭間で悶える、モラトリアム真っ盛りな今作のキールは、前作『マイソロ2』以上に好感が持てましたv 頑張れ、メルディにもっといいとこ見せてやれ。

●ジュディスさんって大人の女性って感じで素敵ですねと褒めたリアラに「あなたもふわふわしてて可愛いわよ」と返すジュディス。「お洋服の事ですね。ありがとうございます! 私のお気に入りなんです」とリアラが喜ぶ脇で、ユーリとヒソヒソ会話。

ユーリ(んで……ほんとはどういう意味なんだ)
ジュディス(確かに、お洋服もふわふわしているけど……その事を言ってるなんて、私、一言も口にしていないわ)
ユーリ(だと思ったぜ……。女って、怖ぇのな)

……底意地悪ぃいいいい!!!(汗) この人には近寄りたくない。

●ロニはいいキャラですね(^ ^)。ガイと兄馬鹿談義(弟分自慢)してほしかったなー。そこにヴァンヴァンが乱入してガイラルディア自慢してもよし。
(でも本作ヴァンは、他キャラ達が妹自慢してても決してティアを自慢することが無かったので、あり得ないか……。)

●ロニとナナリーが、ほのぼのケンカっぷるに見えて、実は悲劇的結末にしかならない関係に設定されてる……。ナナリーもロニたちと同じ時空から来た設定で良かったのに……。

●ノーマがティトレイに「ティンティン」とあだ名を付ける(?)スキット、面白かったです(笑)。声付きだし(苦笑)。

●ティトレイという名は、それほど「トイレ」に発音似てないと思うのに、このネタがやたらと多くて、しまいにちょっと気の毒になった。(^_^;)

●ヴェイグ&クレアは、シナリオライターに大事にされてるなぁー、という感じでした。ユージーン&マオも。

●エンディング後、ヴェイグがサレの決闘を受け、ついに殺すエピソード。原作のヴェイグは不殺を貫くキャラだそうで、原作ファンには不評だそうですね。
それなら確かに、サレの結末は自殺か事故死かに演出した方が良かったとは思うのですが、個人的には、サレが「これが現実だ、必ずしも人と人が解り合えるわけではない」という意味のことを言って死んでいくのは、なんかホッとしたのでした。
このゲームのシナリオが、あまりに綺麗事過ぎて、しかも、不都合な部分には目をつぶって綺麗事にしてるような感じだったから。
そこに傷を付けてくれたことが嬉しかった。

●最初のサレ戦で、たまたまのキャラモーションなんですけど、倒れたサレをヴェイグが大剣でぶすぶす上から刺していて、強烈でした。(^_^;)

●マオ、ソフィには記憶喪失設定が残されているのに、ルークにはないんですね。

●プレセアを樹海に迎えに行くイベントで、狭い場所に大きくて恐ろしげな魔物たちがうようよしてる中に、彼女がぽつんと立って待っている様子はシュールでした。

●エンディング後、ショップに、コーダの兄・ア―ダっていう、コーダそっくりな奴が新登場したのを見て。
そんな枠があるなら、ミュウかテネブラエ辺りを入れてくれてもよかったのに、なんて贅沢なことを思いました。(^_^;)

●今作、料理は当番制だと言ってますが、一方ではクレア、ロックス、リリスの三人で取り仕切っているとする描写も多数ある。
当番がクレア達の監督下でお手伝いする人員でしかないのなら、××料理人が劇物料理を作ることはないはずですよね。
……基本的にクレア達が作って、週に一、二回とか昼食だけとかを、当番が完全担当するんでしょうか。

●納品アイテムの説明文はユニークなのが多かったです。
↓一部抜粋

借金の証文
銭を生む紙。ある意味で一番恐ろしいモンスターだと言える
ルシアの髪飾り
薄幸の少女が愛用した一品。まだ存命なので、呪いとかは無い
同窓会名簿
書き込みスペースが真っ白で、見るとアンニュイな気持ちになる
セクシーな下着
かつて天地魔界を滅亡の危機に追い込んだ悪魔が封印されている
真っ赤なバラ
男女の雰囲気を情熱的に盛り上げたり上げなかったり
不思議な円筒
何に使うのかわからない円筒。望遠鏡代わりにすると死ぬらしい
オタオタ潤滑粘液
オタオタから抽出した潤滑粘液。医療、美容、工業と用途は無限大
冬虫夏草
空前絶後の栄養価で、一週間は瞬きが出来ないほど目が覚める
荷造り用ロープ
荷物を縛るロープだが、趣味で縛られる人の間でも評判が良い
照明用オイル
暗がりを照らすのに使う。オイルだからと変な事に使ってはいけない


●「オタオタ潤滑粘液」に心奪われました。
そんなにも有用だったのかオタオタ…! すごいぞオタオタ! グミの元をくれるだけじゃなかったのね。

●「荷造り用ロープ」や「照明用オイル」の説明文を書いた人は発情でもしてたのかなぁと思いました。
一応、子供がメインターゲットのゲームなんだしなぁ。
ティンティンやトイレは別にいいと思うんですが(むしろ児童的)、依頼人に性的下ネタを連想させるキャラ付けが複数あったのは(お姉さまとマッサージ師とか夜の看護婦とか)少し鬱陶しかったかもです。せめて一つに。

●依頼人の中では、美食家カロリーナに心奪われてました(笑)。
国が滅亡しようと、竜巻に家を持っていかれようと、彼氏と別れようと、前向きに生きて行こうと美食の食材(ゲテモノだけど…)を求めるマダム。
きっと、最後は「国が復活して家も建て直したお祝い用の食材を」って依頼が来るんだ、とワクワクしてたんですが、「真面目そうなお隣さんが、まさか」って依頼でストップし、出てこなくなりました。あれ?

●お隣さんのところで何が。

●顔装備の中に「ネクロマンサーグラス」というのがあって、ジェイドの眼鏡!? と思って、装備できるまでレベル上げてワクワクしながら装着してみたら、全然違う眼鏡(片眼鏡)でした。ちっ……。

●顔装備は、顔が隠れない奴がもっと欲しかった。コンタクトという名目で見た目変化なしとか、ほっぺたにペインティングとか。

●変な眼鏡か仮面ばっかだもんなー。

●エンディング後に出てくる隠しダンジョン「追憶の坑道」クリア時の私のパーティは

主人公(ビショップ) Lv.151
ガイ Lv.166
ルーク Lv.161
シャーリィ Lv.157
でした。

●二回くらいダオスに挑みましたが勝てず、普通はLv.100以下でも勝てるらしいのに自分は駄目過ぎると思いつつ同じデータで三回目に挑んだところ、すぐに楽勝できたので、あれ?(汗) と思いました。運に左右されるみたいですね。

●ユグドラシルは弱すぎる。あと、キャラクターとして薄すぎる。人形みたい。
ミトスが出るんだと思ってたのに……。ジーニアスとのイベントもあるんだと思ってたのに……。
カイウスと仲良くなって差別語談義してる場合じゃないよぅジーニアス。

●永遠の絆(最初に戦闘回数1000超)を結んだキャラはルーク。
……ルークが戦闘回数トップなのにガイの方がレベル高いのは、お察しの通り、経験値アップスキル付きの装備でガイを固めているからです(笑)。

●でもガイは気付くとよく死んでいました。「スマナイ…」

●ルークの死に台詞が「ぐあぁあああー!」ってすごい悲鳴なのでギクッとします。(^_^;)
原作のもう一つの死に台詞「カッコ悪ぃ…」とかでもよかった気もする。

●主人公は、一周目は女の子で、二周目は男の子にしてました。
二周目の時は低レベル装備を捨てちゃってたこともあり、面倒くさくてしばらくパンツいっちょで連れ回してましたが、可哀想かなと思ったので、着せられる服を倉庫から引っ張り出して適当に着せたらこんな感じに。

ディセンダー♂


愉快になったので、スキルスロットすらない この紙装備で二周目を押し通しました。
パーティの仲間ってありがたいなぁとつくづく思ったことよ。

●ルークのなりきり服で見た目は似せていても、キャラクターのモーションが本物のルークとは違うので、ちょっと面白かったです。


-------------------
以上で終了です。
お付き合いありがとうございました。


 マイソロ3感想の前へ
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まず前提として。
やり込みゲームとして楽しませていただきましたし、サブクエストやスキットも楽しかったです。
買って損したとは思いません。
けれど、初めてゲームクリアした直後、思わず怒りだだ漏れ感想を書いちゃったくらいには、不満な点もありました。
(その感想は削除しました。内容的には今回書いたことと さして変わりません。)

最初にその不満のまとめ直しを書きますので、嫌な人はスルーお願いします。<(_ _)>

ゲーム全体へのどーでもいい雑多な感想やネタ的突っ込みは、その後に書いています。
ジャンプリンクを張っておきますので、宜しければご利用ください。

 →雑多な感想へジャンプする

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メインシナリオへの不満

●完全に個人の嗜好の問題になりますが、メインシナリオは私の肌には合いませんでした。
理由は以下の三つです。

1.展開の骨子が前作『マイソロ2』と同じ。

2.説教臭い。また、特定の社会思想が崇拝と言っていいレベルで推されている。

3.結末が独善的で納得できない。


1について。

●前作焼き直しの導入・舞台だなぁ、判り切っていることを繰り返させられて茶番の二重だなぁとと思いつつも、「赤い煙の謎を追う」辺りまでは、なかなかミステリアスだぞと楽しくプレイしていました。
しかしラザリス(ラスボス)が現れて以降、「これ、前も見たなあ」「前と同じだなあ」「またこれか」「なんで新しいゲーム買って同じ話をプレイさせられてるの。これ実は前作のリメイクなの」という展開ばかり。
それでも、結末は多少なりとも変化を付け、前作からのプレイヤーも楽しませてくれるだろうなと思っていましたが。
まさか、そこまでそっくり同じにしてくるとは。

●前作の設定・舞台・展開を使い回すことでの製作作業軽減だとか、並行世界が舞台なんだから同じなのは仕様ですとか、細かい部分は違うじゃないのとか、もしかしたら言い分はあるのかもしれません。
が、「理屈じゃねぇんだよ!(byアッシュ)」です。事実面白くなかった、ゲームを進めるほど飽き飽きした。それだけです。

●そもそも「ディセンダーの伝説」は踏襲するほど必要な設定なのでしょうか?
前作の時点で、プレイヤーは最初から主人公がディセンダーだと知っているのに、「まるで伝説のディセンダーみたい、でもそんなはずない→実はディセンダーでしたスゴイ」という展開を追わされて、茶番的だと思っていましたが、またもそれを追わされる。
しかも、それに伴う大まかなシチュエーションまで同じ。
全てがお約束。予定調和の繰り返しで、馬鹿馬鹿しさの極みです。
ゲームシステムもお使いを繰り返す単調作業が中心だと言うのに、ストーリーまで作業とは。


2について。

●美しい理想、少々のご都合展開は、青少年向け娯楽ファンタジーでは特異ではありません。
が、本作はいささか、私がこれまで遊んできたゲームとは異質であると感じました。
ゲームを進めるほどに違和感が増し、ついには、カルト団体や思想集団の教育・啓蒙作品のようだと感じたほどです。

●まず、作中で行われる批判の強さ。
例えば、キールの「暁の従者」への毒舌批判。そしてティトレイの「赤い煙を頼る者」に向けた罵倒批判。
宗教の信者、大国の支配層、今風のチャラチャラした若者などは、自分では何もせずに不満を言い、奪うことだけを望む愚者であると。
加えて、それら愚者と比較して自分達は正しく行動していると潔癖に正義を叫びます。

キールが毒舌批判を繰り出せば、メルディがすかさず相槌を打つんですよね。

「メルディ、自分何か出来るがわかると、すぐそれやろうと思うよ。みんな違うか?」


●このスタンスはメインシナリオ全体に透徹されていたように思います。

アドリビトムは正しい。対して世間(国家)は愚かである。
植物や自然は正しい。対して人間は愚かである。(しかし、それを理解しているアドリビトムは正しい。)

全てにおいてその調子。

●また、苛烈な批判の向こうに現代日本社会への憤懣[ふんまん]が透け見えるように感じられたのも気になるところでした。
ネタが物語に昇華されきっておらず、シナリオライターの思想が噴出しているような。

●最も啓蒙色を感じたのは、オルタ・ビレッジ構想への、もはや妄信と言うべき描写です。
最初にこの構想が語られた時は、「ゲームで、現実にも通じる社会問題への具体的な試案が、ある程度ながら語られるなんて凄いな。真面目なシナリオだな」と、むしろ感心していました、が。執拗なのです。それに持ち上げ過ぎなのです。いくら物語でも、ここまでうまい話があるでしょうか?

オルタ・ビレッジを作ることこそがギルド・アドリビトムの目的であり、そのために金を稼いでいる。各地に作ったその村に、大国に追われた貧しい人々を移住させるのが目標。
と言うのも、大量消費国はそのツケを国民や環境に払わせており、いずれ自滅するのは目に見えている。
自然を壊さずに調和して、人々が支え合う暮らしを実践すれば、衣食住が十分に行きわたる社会が作れる。
自給自足を確立して流通に頼らぬようにする。貿易は奪う先進国と搾取される発展途上国という構図を生む愚行であり、全ての国や人間が何者にも依存せず自立せねばならないのだ、とぶちあげます。

オルタ・ビレッジ思想が透徹されれば、資源枯渇も飢えも人種差別も戦争も、世界を覆う深刻な問題は全て解決し、全人類が満ち足りた衣食住を得、誰もが解りあえて、文化・思想面からの世界統合すらなされる。

●本作で、オルタ・ビレッジの提唱者という設定になっているキールが、「環境に負荷を与えない暮らしを実践するのがオルタ・ビレッジだ」と熱く講釈すると、ナナリーが「それってただ、大昔のやり方に戻れって事じゃないのかい?」と尋ねます。すると彼はこう返すのです。

「いや、今までヒトが築き上げて来たものを捨て去る必要はないさ。
今あるものをベースに、設計し直せばいい」

お前は何かの革新系思想団体かー!(心のちゃぶ台返し)
生活(文化)水準を落とす犠牲を払わなくても、大地が疲弊し資源の枯渇した世界で豊かに暮らせます。どうすれば現実にそうできるのかって? 方法はこれから考えるよ。って。

自給自足して流通に頼らぬようにすれば豊かに暮らせると言いたいようですが、答えになっとらんわー! 輸送費が削減されます程度の話か?
流通に頼らぬ暮らしを、と言いつつ、オルタ・ビレッジ同士で特産品の循環をすると言ってますし。
そもそもオルタ・ビレッジって、どこの国に建造するものなの? 複数の国にまたがって造るの? それすら判りません。

国籍を持たない自由組織アドリビトムが既存の国家を批判しつつオルタ・ビレッジを作れば世直しできると叫んでいたので、新しい国を作るってことなのか? 各国王族が仲間にいるけど、彼らとの兼ね合いは? と、困惑したものでした。
でもどうも、地産地消で日本の食料自給率を上げようとか、その程度のイメージっぽいですね。

で、こうしたキールの話を聞き終えたナナリーの結論。

「あんたの話が聞けて良かったよ。ますますこのギルドで働く気力が湧いたからさ!」

私はこれを見て、アドリビトムがマインドコントロールをもたらす思想団体に見えるようになってしまいました。
あの説明でその結論なの? それでいいの? 妄信という鱗が、その目に厚くはまってないかい?

このスキットの後、メインシナリオでナタリアが「オルタ・ビレッジを見習えば世界統合すら出来る」とハイテンションで演説を始めたのを見て、その思いはいや増しました。
尋常じゃないです。

●その他、ゲームのテキストとしては長文で、ダラダラ啓蒙・啓発的な説教・批判がなされる場面が複数ありました。

本作のスキットには、こんなものもありました。「リサイクルはいいことだが、かえって燃料を必要とすることがあるのでよく調べなければならない」とキャラクター達が語り合う、という。
製作者方はよほどエコロジー運動に興味があり、その知識を広めて啓蒙せねばならぬという使命感に燃えているようですが、大きなお世話です。
やりたければオリジナルのゲームか、「テイルズ オブ キャラのエコロジー教室 ~地産地消で豊かな生活~」みたいな教育DVDでも作って別途配布でもされれば宜しいんじゃないでしょうか。

複数の創作者の発言で見たことがありますが、創作のタブーの一つに「読者を説教してはいけない」というものがあるそうで。
読者(プレイヤー)は製作者に説教されたくないし、まして自分の好きなキャラが、製作者の社会思想を代弁する様なんて見たくもありません。

※念のため。私は現実世界での地産地消が悪いとか、反対だとかいう思想は全く持っていませんです。


3について。

●オルタ・ビレッジでは譲り合いの精神を推奨する。互いに相手を理解して自分を変えていけば平和になる。
過酷な環境の植物は、他者から奪う生存競争に参加せず場所を譲って、自分を変えて進化させた。人間より優れている!
カノンノは主人公を丸ごと受け容れて、そのドクメント(存在情報)を己に転写させた。なかなか出来ることではない、素晴らしい。

本作ではこのようにエピソードが積み重ねられ、全ての生き物が手と手を取り合い、譲り合い理解し合うべきだと訴えています。

ニアタ「ヒトで世界は溢れているが、皆孤独なのだ。繋がりを忘れてしまっている
お互いを全く意識せずにそれぞれの人生を生きていると思い込んでいる
そこから、心の飢餓が始まる。
争いや略奪…他にも様々な事が起こりうる
ヒトや様々な生き物、そして世界。これらが等しく「繋がり」を知る事が出来れば…、自他を慈しみ、権利を奪わず、差を作る気持ちは起こらない」

高次元存在ニアタ様(元は人間だった意識集合体。平たく言えば神のようなもの。カノンノ至上主義者)からの、有り難い説教でございます。
ちなみにカノンノは、説教されるまでもなく「繋がりを知る者」だそうです、ヴァンヴァン師匠曰く。

●この流れはラザリス(ラスボス)への対応にも繋がっていきました。

ラザリスは、創世の時代にこの世界(ルミナシア)に取り込まれ、封印されていた異世界ジルディアの意識体です。
ルミナシアとジルディアは互いを毒とする程に存在法則の異なる世界ですが、ルミナシアの世界樹は芽吹く前に朽ちるはずだったジルディアを、我が身が傷つくことも厭[いと]わずに取り込んで《救った》そうです。全ての世界樹は元を辿れば根源の世界樹に繋がるので、兄弟みたいなものだからと。
これを知ったカノンノは、ルミナシアの世界樹の深い愛と優しさに感動して涙ぐむのでした。
ちなみに彼女は、根源の世界樹の元となった女性、オリジナル・カノンノの情報を引き継ぐ、平たく言えば女神の分身なんですって。

ルミナシアは長い時をかけてジルディアと完全同化しようとし、それまで自らが侵されぬよう、星晶[ホスチア]で封印していました。しかし人類が星晶を資源利用して採掘した為、封印が解け、ジルディアの意識体・ラザリスが誕生。
ラザリスはルミナシアを醜い世界だと嫌悪し、生まれたくなかった、でも生まれたからには生きたいと、自分の世界に創り変え始めます。

ジルディアの侵食を阻止し再封印を施すべく奔走するアドリビトムでしたが、ルミナシアの世界樹のジルディアへの愛を知ると、ラザリスを憐れむ方向にシフト。
彼女は可哀想なんだ。本当は悪い人じゃないんだ、憎まないで。彼女は本当は優しいから、ルミナシアを侵食したら彼女こそが傷つくに違いない。だから封印して救ってあげないと。
なんの根拠でそう思うのかは不明ですが、そういう感じになりました。

で。人と人が解り合って変わっていけるように、ルミナシアとジルディアも共存できるよう進化していけるはずだ、という論理に到達します。
でも、それには長い時間がかかるので、可哀想だけど今は封印するしかない、と。

●ところが封印は失敗。世界樹が侵食され、主人公はニアタと共にラザリスの元へ。
そこで主人公が行ったのは、暴力での調伏でした。
容赦なく攻撃してぶち殺し、肉体が消滅した後に残ったドクメント(存在情報)を抱いて、主人公は世界樹の「生命の場」の中へ。

●余談ながら。主人公が「生命の場」に去りゆく時、ニアタが

「良い創造を!」

と言うんですが、これが「シリアスな笑い」というやつでしょうか。
カノンノの(命を…ありがとう)と並ぶ、本作の迷台詞だと思います。
笑いを…ありがとう。

●ともあれ。
この最終決戦の流れを見て、「ああ、理想通りにはいかなかった、という結末なんだな」と思いました。
解り合える繋がり合えると綺麗な理屈を掲げてきましたが、全て理想通りにはいかなかった。
これからカノンノやアドリビトムは、ラザリスと解り合えなかったというしこりや、暴力で無理矢理 解決したという罪悪感を背負う。生きるって綺麗事だけじゃない、挫折もある。それでも理想を諦めずに強く生きて行く、みたいな結論なんだなあ、と。

ところがです。

ルミナシアの世界樹のジルディアに侵食されて出来た傷から、白い枝が生え出る。あれはジルディアの世界樹で、ルミナシアの世界樹を「癒している」んだと、アドリビトムの人々が言います。
そして、手を胸の前で組んだ乙女の祈りポーズをしながら、カノンノが晴々と独白。

「変わる…変わるんだ。世界が変わる。私達も、ラザリスも
二つの世界が一つになって、新しく生まれ変わる。お互いが生きていける世界が始まるんだ!
私達の「創造」は終わらない。共に手を取り合って、続いていく。ずっと、ずっと続いていく!」

感動的に音楽が盛り上がり、劇終でした。(ストーリー自体は、スタッフロール後にまだ続きます。)

え、ええええええええ~~………!?
な、なんで?
どーしてあの最終決戦で、「世界が変わる。私達も、ラザリスも」「お互いが生きていける世界が始まるんだ」と、何の陰りもなく明るく笑って言えるんですか? 理解できない!

困惑し、怒りさえ湧いちゃいました。
まさか、ラザリスを殺して解決したことを「拳で語り合った、解り合えた」とみなしてるのかなぁ。
それとも、間違ってグレちゃった可哀想なラザリスを、ポアして、より良き存在に転生させてあげたのです、というカルトな考え方なのかしら。

●最終決戦前、さんざん「ラザリスは可哀想、ラザリスは悪くない」と、争う理由などないみたいな流れになってましたが。
いざ最終決戦場で対峙すると、ラザリスが急に言い出すんですよね。「創造は欲に繋がって罪だから、自分の世界の住民にそれはさせない、全て自分が与えて守ってやる」と。で、主人公はそんなのは生きているとは言えない創造こそ欠かせぬものと反発、戦闘になる。
ゲームですから「戦闘ありき」なんでしょうけど、なんだこの無理にラザリスに悪を付加する流れ……。(だったら、あんなに可哀想言わなきゃいいのに。)

「創造のない、世界から与えられるだけの生物は生きているとは言えない」と主人公側は言う。
けれど、ルミナシアの世界樹、そしてアドリビトムがジルディア~ラザリスにしてきたこと、しようとしていることは、まさにそれ。
一方的に取り込み、守ってやったのだと言い。同化させてやる、そうして共に生きることこそが幸せだと決めつける。

与えられるだけでは生きているとは言えないと主人公に言われて、ラザリスは叫びました。

「だったら!! だったら、なぜ、僕を取り込んだ。僕を封じ込めてまで!」

ですよねー。
すると主人公は叫び返す。

「一緒に生きていきたいからだ!」

ラザリスが何を叫ぼうと、そちらの意思はガン無視です。「一緒に生きたい」という耳触りのいい言葉で己だけを絶対肯定。

一回戦が終わったところで、ジルディアのまだ生まれぬ命からの愛情とかいう無茶な設定で、ラザリスが怪物化するんですが(本人は泣き叫んで嫌がってました)、「こうなっては殺すしか救ってやる手段はない」みたいなお約束免罪符台詞すら無し。

ニアタ「行け、ディセンダー。未来を紡いでこい!
そなたの欲する未来を創れ!!」

ラザリスを力で従わせることこそが未来を作る道とばかりに高らかに推奨。

暴力で片を付け、意思のないデータだけの状態になったそれを、一方的に取り込みました。
これを、素晴らしい解決だ、お互いに変化し合えた結果だと褒め称えるラストだったわけです。

なんじゃこれ。

あんまり変だったので、クリア直後に怒りの感想書いちゃったんですが、半日で下げ、もう一周して最終決戦をやり直してみました。
自分が何か勘違いしているのかもしれないと思ったからです。
カノンノがいるとイベントに変化があるかなと思ったので連れて行き、選択肢が二回出たので全パターン見ました。

が。多少台詞回しが違っても、内容は変わらなかったぜ……!(戦慄)
やっぱり一方的価値観を押し付けて殺し、なのに「お互いが変わって共に生きていける」と感動的に独白して終わってました。

ええええええ~~~!?

●そもそも私は、ルミナシアの世界樹がジルディアを取り込んだことを、完全善行だとは思いません。

作中、カノンノはルミナシアの世界樹の優しさに感涙していましたが。
ただ生きているだけの状態にして、拘束・同化吸収するのは、ジルディアにとって良い事なのでしょうか?
場合によりけりでしょうが、ラザリスは怒り、拒絶していました。一緒になりたくない、と。

でも主人公側は、それを真剣に受け取ろうとはしないのです。
ルミナシアの世界樹のしたことは愛であり、善いことだ。だから間違っていない。
そのままでは朽ちるしかなかった可哀想なジルディアを、我が身を傷つけてまで救ってあげている。これ以上素晴らしい事があるか。
拒絶するのこそ間違っている。可哀想なラザリスはちょっとグレてしまっただけなんだ。
同化するしかジルディアの生きる道はないんだから。

命の存続が全てに勝る。ルミナシアの判断は絶対的に正しい。
何故なら、愛もまた何にも勝るものだから。

一面では、間違いではないのでしょう。
でも、全てに適用していいものではないとも思います。
自分では生きていけない弱い命にだって、意思と尊厳があるんですよ。

己の独善を、少しくらい、ルミナシアが顧みる展開があったらよかったのに。

暴力でラザリスを倒し一方的な吸収・同化を行いながら、素晴らしい顛末よと一片の曇りなく定義するカノンノには、「ママはあなたのためを思っているのよ。あなたのためなら苦労しても平気だわ。家族が共にあるのは幸せなことよ」と我が子を拘束するような、闇の母性を感じました。
恐ろしいのは、彼女も世界も、それを最高に素晴らしいと信じて疑っていないことです。

●……あるいは製作側は、ルミナシアの世界樹の傷からジルディアの世界樹が生えたという描写で、「ラザリスは許して受け容れた、解り合えた」と語ったつもりかもしれません。
けどなあ。ラザリス自身は、死ぬまで受け容れてなかったじゃん。互いにちっとも話が通じてなかったですし。
「ラザリスが許した」ことにしたいのなら、ラザリス自身が死ぬ前にはっきり意思を示す方が納得できたなぁ。
殺した後に起きたことを見て、殺した側が「ジルディアの世界樹が癒している」なんて言っても、自分側の正義を確立させたいが故の一方的な解釈に思えてしまいます。

●エンディング後に、主人公とカノンノは言うのです。世界は変化したからラザリスに会いたいと。

「ラザリスやジルディアの生物も もうこの世界で生きていけるんだもの
きっと、会えるよ。一緒に生きていける…」

自分達の意見と合わないからと殺した相手に対して、よくそんなこと言えるなぁ。

そもそも、死んだ者は蘇らないのに。
ラザリスに似た何かが現れるとしても、それは違う人でしょう。
殺した事すら認識しないのは、あんまりです。

●エンディング後にジェイドに話しかけると、こう言います。

「我々の今後の課題ですが。
各国がいかに友好的に、協力関係を築けるかが鍵になるのは間違いないでしょう
一方的な支配や吸収ではなく、合議の元の融和……世界樹が身を以て提示してくれた可能性です。今度は私達が変わらなければ……」

「一方的な支配や吸収ではなく、合議の元の融和……世界樹が身を以て提示してくれた可能性」……。
これは何かの皮肉なのでしょうか。(^_^;)


リタが一晩でやってくれました。

●物語に多少のご都合展開はつきものですが、本作はそれが多く、いささか度を超えたものもあった気がします。
最たるものが、「ディセンダーの浄化能力を握手で転写する」エピソード。

進んだジルディアの侵食を食い止めるため、ディセンダー(主人公)のドクメント(存在情報)を転写して、他の人間でも浄化能力を使えるようにしよう、人海戦術で時間稼ぎをしようと、アドリビトムの人々は考えます。
志願したカノンノが被験者になり、実験は成功。この実験は大仰な装置を用いるもので、被験者には命の危険もある……というものでした。

直後に、かつて敵対していた宗教組織「暁の従者」の信徒たちが訪ねてきます。

信徒A「私達は悪くなっていく世を憂いて、救い手となってくれるディセンダーを待ち望んでいた
けれども、そうすることで自分達は何も生み出そうとはしていなかった
自分達では何も変えられないと。世界も、自分自身も信じていなかった…」

信徒B「逃げていただけだったんだ。世の中への不満や、自分の非力さに正面からぶつかる自信がなくて
そして、世界から目をそらして逃げていた結果、ラザリスに力を与えてしまった
私達の…弱さが…」

信徒A「あれからもう逃げずに、自分達で世界を守れるのならばと生き方を変えました
今起こっている世界の脅威、皆なす術もなく希望を見失う中、あなた達が果敢にも立ち向かっている事を知ったのです」

●…あれ? 「暁の従者」って、ラザリスから授かった超能力を用いて、各国で革命を起こしてましたよね、全ての人を救い理想の世界を生み出すんだと。全部鎮圧されたらしいけど。

ラザリスから授かった力頼りだから無価値だと言いたいようですが。
だったら、重要局面ではディセンダーやニアタのような神的存在の力に頼ってるアドリビトムはどうなのか。
拠点のバンエルティア号さえ、古代の遺物とかのチート高性能船です。

ともあれ、悔い改めてアドリビトムを讃える信徒たちに向かい、リタは、その「世界を変えたい」という熱意をできるだけ多くの人に伝えよと命じました。

リタ「カノンノの思いを、繋いだ手を通してこいつらに伝える
あたしが編み出したこの術式さえあれば、人と人が触れ合うだけで、能力の転写が出来るはず…!」

カノンノ「みんながディセンダーになるんです。みんなで世界を救いに導くんです
どうか、未来を共に作って下さい」

ディセンダーに頼らず一人一人が立ち向かうんですよと言いたいんだなぁとは思う。けど。
ラザリスに授かった力で革命を起こそうとすることと、ディセンダーの力を授かって世を救うことと。あんま変わらん気がするんですけど……。
ディセンダーが本物か否か、敵が国家か異世界か、の差だけで。

暁の従者を「人任せで不平ばかり言う人間」の象徴にしたかったのなら、「ラザリスから異能の力を授かる」「各国で革命を扇動」という要素は付け足さない方が良かったんじゃないかと思いました。

例えば、
「暁の従者」の信者が増えて、多くの人々がラザリスに祈ることしかしなくなって世界が疲弊→主人公たちが拠点に様子を見に行く→説得の途中、侵食魔物が襲来。信者たちはラザリスに助けを求めるが無視される→主人公たちが魔物を倒して救う→信者たち、真実を見極めず人任せだった自分を反省する
みたいな、ベタな流れでもよかった気がします。

まあ、それは置いといて。

「あたしが編み出したこの術式さえあれば、人と人が触れ合うだけで、能力の転写が出来るはず…!」

幾らなんでもご都合展開過ぎじゃ。
天才だから何でも出来ますって、限度がある。ドラえもんだって便利すぎる道具は出せなかったり壊れてたり、失敗したりすることになってるものですよ。
物語とは言え、ここまで適当な事をされると冷めちゃいます、見てる方は。

●アンジュは言います。

「あの暁の従者の二人の働きで、侵食浄化はもとより、また世界中の人々が手を繋ぎ始めたそうよ
握手で《主人公》の能力と、助け合う為の繋がりが作られているの
一人のディセンダーから、希望の光は世界中に灯っていく
わたし達はその神話を、今まさに目にしてるのね…」

神話ですか……。

「人々に希望の灯を掲げさせたい、繋がりを再認識させたい」なら、チート改造で「僕も私もディセンダー!」をやるのではなく、特別な力が無くても団結して努力しよう、みたいな方向に行くのが良かったなあ、個人的には。

救世主と同じ力がなければ、それを誰かから与えられるのでなければ、人は何もできないのですか?

●更に言うなら、ドクメント(存在情報)は調べるだけで負担がかかるし、いじれば肉体融解の恐れすらあるって話でしたよね。なのに、そんなお手軽に「触れるだけでドクメントを転写」なんて、やっていいのでしょうか。

カノンノに浄化能力が転写されているのは確認された。
でも、今後、人体にどんな影響が出るかは誰にも分からない。
せめて数年の追跡調査をしなければ、安全の太鼓判を押せることではないでしょう。

それを、リスクを理解した志願者に施すならともかく、触れただけで自動的に転写されていくようにしたと言う。
つまり、浄化能力転写を望んでいない人、事情を聞いていない人にも、ネズミ算式に、勝手に転写されていってしまうってことです。

握手によって志[こころざし]を伝えて行くんだと美談扱いしているけど、おかしくないか。

対象の意思を無視しているし、万が一この転写による不都合が起きた場合。極論、人類全滅の可能性だって否定できないんですよ。

「わたし達は世界に対し、いえ、ルミナシア以外に存在する世界に対しても、責任を持たないといけないね(byアンジュ)」なんて、とんでもない大風呂敷を広げていたくせに、実際は近視眼的なアドリビトムに唖然としました。
どうしてこんなに独善的なんでしょうか。

●ところで、カノンノにドクメント転写の実験をする時、失敗したら死ぬかもしれないんだぞ、どうしても人間でやらなきゃいけないのかとロニが異を唱えると、リタがキツく反論して黙らせるんですよね。

「何かを得るのに、それなりのリスクがあるのは当たり前でしょう? 何も傷付けずに望みを叶えようなんて悩み、心が贅沢だから出来るのよ」

多分、原作から引っ張って来た台詞なんでしょうけど、使いどころを間違えてないか?
だって、浄化能力転写は、せいぜい「時間稼ぎできるかも」程度の意味しかなく、やらなきゃ世界が滅ぶってわけでも、転写先が人間でなければならないという訳でもないのに。
「何も傷付けずに望みを叶えようなんて~」という台詞は、他に方途が無いかギリギリまで模索してこそ言えるものですよ。

●思えば前作にも、「出奔した仲間を捜索する」ためにカノンノが死を覚悟して特殊能力を使うエピソードがあって、普通に捜索すればいいのに、なんで命を無為に危険にさらす真似をするのかと、納得できずにモヤモヤしましたっけ。
で、前作でも今作でも、健気に己の身を差し出したカノンノは医務室で伏せり、テイルズ歴代キャラ達が口々に「カノンノは凄い、カノンノ可哀想、カノンノは自分がどんなに愛されているか自覚するべき」とチヤホヤ扱うのです。

何じゃこの やっすい自己犠牲エピソード。(暴言失礼)

前作で辟易していたそれが今作でも繰り返されたので、製作者にとっては不可欠のエピソードなんだなあと思わされましたが…。
(主人公が浄化能力を使って倒れるエピソードも同類。前作・今作と繰り返されてる。可哀想な自分が身を犠牲にして心配される、それがプレイヤーを惹きつけるエピソードってことなのでしょうか。)

●それはともかく。「握手(触れること)によって特別な能力が転写されていく」「創造は人間の持つ最大の能力にして、世界を滅ぼすかもしれない罪の力」というモチーフ。
『グラン・ローヴァ物語』かいな(笑)。
思わず物置から本引っ張り出して読み返しちゃいましたよ。なつかしーなー。
グラン・ローヴァ物語 1 (ホーム社漫画文庫)グラン・ローヴァ物語 1 (ホーム社漫画文庫)
(2007/09/14)
紫堂 恭子

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●馬鹿馬鹿しくなるレベルでご都合展開だと思ったこと、その2。

「資源(星晶)があと数十年で枯渇する、でも代替えエネルギーが見つからない」
 ↓
ニアタがちょちょいと手配して、異世界から半永久動力機関の設計図を運ばせ、無償提供したよ。
何の補給もしなくても半永久的に十分すぎるエネルギーを生み出せるんだ。万事解決だね。
それに、星晶もまた採れるようになったよ。

「ジルディアに侵食された動植物は食料にならないので、これが増えると世界は飢える」
「ジルディアの生物が生きる為の環境はルミナシアには毒なので、共存できない」
「共存できるようになるまで、永い時間がかかる。それまでジルディアを封印し続けねばならない」
 ↓
エンディング直後ですがもう、ジルディアとルミナシアは融合して共に生きていける世界に変わったよ。
ジルディア風の新種の動植物が増えたよ。でも触っても侵食されないし安全なんだ。
ジルディアの植物から取れた食料は恵み豊かでとっても美味しいんだよ。

●その他、ご都合とまではいかないけど、ちぐはぐだなぁと思ったこと、その1。
深刻な衰退世界という設定なのに、アドリビトムには常に食料がたっぷり。女性キャラ達はダイエットをし、ロックスは余るほどのお菓子を頻繁に焼いて振る舞う。
資源枯渇を憂いながら、高設備を備えたバンエルティア号でエネルギー使い放題。そのエネルギーが何か、どこから賄われているかという関心すら持っていません。
大量消費国(日本含む先進国的イメージ)を批判しながらも、日本的な消費生活を優雅に満喫しているようでした。

●ちぐはぐだなぁと思ったこと、その2。
アドリビトムは大国に虐げられた人々が設立した、という設定で、ティトレイは国家や「今時の若者風の、与えられる事ばかり期待する人間」を罵倒批判します。

「大して努力もせずに、夢を叶えようってヤロウを見るとムカムカするんだよ
正直、登山口にいた奴も一発殴らせろって思ったくらいだ
ああいうヤロウは、何でもしてもらって当然って思ってやがる
だから、他人の大事なものを平気で踏みにじって、奪い取れるんだよ
大国の偉い奴らなんか、そうだろ。小さい国を食いつぶしていくだけだ」

でもこのゲーム、権力側のキャラ(王族、貴族、軍人や騎士)も仲間になる。どうするのと思ったら、エステルはいい人だから支配層がみんな悪人というわけじゃないと、取って付けたようなフォローをしてました。
(それとは別のエピソードで、カイウスも同様の発言。エステルは民衆を想って行動しているから、と。)

が。エステル、ナタリア、ウッドロウにはその免罪符が効くとして。マイソロ3ルークは、嫌な金持ちの典型でしかない。怠惰で、権力をかさにきて、贅沢で、傲慢で。民衆のことなんて欠片も考えていません。ついでに「今時の若者風の、与えられる事ばかり期待する人間」ですね。
なのに、ティトレイは全く屈託なくルークに接し、(最初は嫌っていたが見直す、みたいなエピソードもなく)好意大全開で友達づきあいしてました。

……小さい国の王族だから許す、ってことなんだろーか(笑)。


カノンノの陶酔

●カノンノは、時々フシギちゃんになるというのか、綺麗な理屈を陶酔気味につらつら演説する場面が多かった印象があります。

●ゲーム開始から暫くは、強制的に、彼女と二人パーティで行動せねばなりませんが、早くも大仰な戦闘勝利台詞にビクッとさせられたものです。
「生きて、未来を見るの!」とか、「今回も、乗り越えられた…!」とか。
主人公含む他のテイルズキャラとは明らかに方向や温度が違っていて、一人だけ、明日にも死ぬ戦場で悲壮に戦う少女、って感じ。

●なお、カノンノトリオは、それぞれの秘奥義時に決め台詞として「ラヴ・ビート」と叫ぶんですが、

「ラヴ・ビートは、根源の世界樹が発した無償の愛。
私達の中で響き続ける命の鼓動なの」

だそうです。凄いね。さすが女神(根源の世界樹)の分身ですね。

●カノンノの陶酔台詞で印象深かった一つが、「命をありがとう」のエピソードです。

自分が世界の膨大な記憶を持つのは、根源の世界樹(オリジナル・カノンノ)の情報継承者だったからだと知ったカノンノ。ついでに、素であらゆる事物のドクメントを見ることのできる特殊能力にも目覚めます。

食事をしていて、食物のドクメントが食べた人のドクメントに混ざっていくことに気付いたカノンノは、不意に悟ります。ドクメントは命なのだと。

#涙ぐんでいるカノンノ
ロックス「どうしたんですか、お嬢様。具合でも悪いんですか…?」
カノンノ「ううん。私…、命を食べてるんだなぁって」
ロックス「そうですよ。食べるのは命を頂く事なんです
みんな、命をもらってるんです
だからいつも言いますよね? いただきます、ごちそうさま、って」
カノンノ「うん…。いただきます
…いただきます」
カノンノ(繋がっていくんだ。命は…)
カノンノ(命を…ありがとう)


●これ以前にも二回ほど、ロックスがおやつをカノンノと主人公に与えながら「食べる事は命をいただく事、だから挨拶すべし」と教育するイベントがあります。
それらには違和を感じなかったのに、このイベントには、どこか引っかかる。
理由の一つは、アニメムービーになっていたりカノンノが感涙にむせんだり、演出がやや大仰だからですが、もう一つ。
「食べること(生きること)」を、「綺麗事」にし過ぎだと思うから、でした。

●生物は、食べることで他生物から命をもらい、連鎖循環している。それは昔からある考えで、何も特別ではない。
でも、人が命を食べることに感謝の念を抱くとき、根底には、命を奪って生きることへの畏怖があるはず。これらは表裏一体で、一方だけ語ることではないと思う。

●カノンノに、感涙までさせて「食べること=命をもらうこと」だと言わせるのなら、彼女自身が獣なり魚なりを獲ってきて、殺して、捌いて料理して食べる様子を描いたっていいのに。

●ユルングの樹のエピソードで、過酷な環境で進化した植物を「生存競争を避けて自分を変えた優しさ、賢さだ」と定義していた点にも感じましたが、本作は何事をも綺麗事にし過ぎのように感じます。歪[いびつ]ではないでしょうか。


●その他の、カノンノちゃん陶酔語録。

#ディセンダー(主人公)の浄化能力を転写する実験中、並んで立つ主人公を乙女の祈りポーズで見上げながら
「…ぁ………あああ…
私ね…、最も…ステキな事を…今から起こすんだ…
未来を創るんだよ…。未来を…みんなで…創るんだ…
みんながあなたの様に、希望を灯していける様な未来を…
みんなが、輝ける様に…」

この子どうにかなっちゃったのか、と少し怖かった。

#どうして自分に世界の膨大な記憶があるのか判ったと言って
「きっと、原初の世界から続いてきた、沢山の世界からのプレゼントだったんだ
未来を繋いでいけるという証。希望のプレゼント…
…この世界が実りを迎えて、新しい世界がまた生まれる時…、私達の記憶も受け継がれていくんだね
ずっと続いて来た記憶。
今度は私達が希望を届けなきゃ…
生きて、みんなで一杯の可能性を学んで…」

詩人ですね。

●ちなみに、エンディング後にはカノンノと主人公のラブラブデート・スキットシリーズがあります。(主人公の性別が女でも変化しません。)
いつか来るだろう別れの不安に慄[おのの]きながら、この人は何ものにも縛られない自由な人。引き留めることなんてできない。と健気に微笑むカノンノちゃん。
そしてプレイヤーは、カノンノを抱きしめるか微笑んでやるか頭を撫でてやるか、そういう感じの、どれ選んでも変わらんような選択肢を何度も選ばされます。ひい。

なんつーか、他人のデートに連れていかれて、「今から彼女を抱きしめるのがいいか撫でてやるのがいいか、あなたが選んでください」と強制されてるよーな感じで辛かったです(苦笑)。
製作者は、カノンノが本当に好きなんですね。


スピリチュアルな世界へようこそ!

●最後に、余談。
感想のネタ探しの一環で、ダンジョン名の元ネタ探しをしていた時のこと。
天空にある非物質の古代遺跡「ヴェラトローパ」が、どうも『アルクトゥルス・プローブ』(著/ホゼ・アグエイアス)という本に出てくる造語らしいと知りました。
(もしかしたら更に元ネタがあるのかもしれないですが、私には判りませんでした。)

その本、いわゆるスピリチュアル本です。
宇宙の彼方に宇宙人(神的存在)が色々いて、地球人に交信してきて、より高次に目覚めさせようと教え導く……みたいな内容っぽい。(幾つか紹介ページを調べましたが、よく解らなかったので、的外れかもしれません。)
で、その宇宙人の住んでる太陽系が「ヴェラトローパ24」と言うらしいです。

●すごく腑に落ちた気がしました。
今までにも書いてきたように、このゲームのシナリオ、カルト的・啓蒙的とすら言いたくなるような、独特な偏りがあると思っていたから。
ああ、なるほど。そうだったのか。
このゲームの製作者は、元々こういう、精神世界的なものに傾倒している人なんだ。

●そうしてみると、ヴェラトローパから登場するニアタが他次元から交信してくる高次意識集合体だというのも、チャネリングで交信してくる宇宙人のイメージが根底にあるのかな、なんて思えてきたり。
カノンノはニアタと交信することにより、己の精神世界にダイブして、自身が女神であった真理を知り、高次の存在として目覚めました、みたいな?
カノンノが時々、何かを受信してる人みたいな陶酔ぶりを発揮していたのも、仕様だったのでしょうか。

●神話や聖書、哲学書を元にした創作は珍しくありませんし、何を創作のネタにするかなんて自由です。
でも今作のシナリオ、そういう予備知識が無くても「何か変」と感じるくらい、尋常ではなかったので。
特殊思想に傾倒したシナリオは完全オリジナルのゲームでやるようにして、お祭りゲームではスタンダートを志してほしいなぁ、などと思いました。


雑多な感想

●OPムービーで遊んでた割に、「フレンとガイは似てる」ネタは、本編内では強いて避けられてる感じでした。

●でも、「クレスとフレンが服を交換すると見分けがつかない」というスキットはありました。そうなの?(じゃ、ガイとクレスも実は似てるんでしょうか。)

●ジェイはモフモフ三兄弟の為に「ボルケイノホタテ」を探していたと言うけれど、岩だらけの高山にホタテはないと思うよ……。

●しかし、この世界では山奥や森の藪を漁ると「シーフード」が手に入るから、山でホタテも採れるのかもしれない。

●フレンがユーリに一対一の決闘を申し込むイベント。フレンが立ち去った後、主人公がユーリに話しかけると…。

「とうとうこの日が来たな。
コンフェイト大森林の樹海部3でフレンの奴が待ってんだと。
さっさと行って終わらせようぜ」

……え?(汗)
どうして主人公が一緒に行くのが当たり前みたいなことになってるのだろう……(汗)。
他のキャラとの決闘ネタだと、一応「立会人」とかの名目が付いていたのに。

●偶然ですが、戦闘中に主人公とガイが、敵を挟んで真横に並んで、全く同時に裂空斬を使って、空中をクルクル回って同時にすたっと着地したことがあって、面白かったです。

●今作、トイレネタがやたらと多かった。

●ユージーンとリカルドは、トイレの個室の中で真面目に世界情勢談義。

●アニーは女子トイレが空いてなくて間に合わなくなりそうなあまり、男子トイレに入りそうになったことがある。(ガイに見つかって逃走)

●その後、間に合ったんでしょうか。

●リカルドは毎日特定の時間に、長時間トイレにこもっているそうです。ロックスは便秘だと解釈していましたが…。

●ヴァンもトイレがかなり長いらしい? 三人くらいトイレを待って漏れそうになっていました。

●ユージーン曰く、「バンエルティア号の設備は素晴らしいが、唯一腑に落ちないのはトイレの数が少なすぎる」こと。

●トイレはバンエルティア号の各階にあるらしい。……ってことは、各階に個室が一つずつしかないってコトなのかな。

●何でこんなにトイレネタばかり……と思いましたが、考えてみたら『ディスティニー』とかの頃は、トイレネタにこだわってましたっけね。各町にそれぞれ違うデザインのトイレがあったり、トイレにグミが落ちてたり。トイレネタはテイルズオブシリーズの伝統なのかしら。

●遊んだことのないゲームのキャラで、想像と違っててビックリした人・その1。シャーリィ。
キャピキャピした甘えっ子の妹キャラかと思ってたら、喜びも悲しみも自分の中に抑え込んでグッと耐えているような、何かに縛られているような感じの子でした。
痛々しく見えて気になって仕方がなかったです。原作では、最終的に自分を解放できたのかな。
魔術が強いのと、戦闘勝利時の丁寧なおじぎが気に入ったので、パーティのスタメンにしてました。

●遊んだことのないゲームのキャラで、想像と違っててビックリした人・その2。シェリア。
可憐で華奢な感じかと思っていたら、「近所のおばちゃん」みたいな人でした。
マイソロ3シェリアの性格は原作とはちょっと違うという話ですが、声も想像よりどっしりした感じでしたね。

●これって腐女子向け? と思ったスキット・その1。
ユーリがグミを食べているとレイヴンが来て、グミをくれとせがみ、ぱくっとやって「塩味」だと言う。
……スキット画面だと全然判りませんが、これ、ユーリの指ごとグミを口に入れたってことなんでしょうか。なんかすげー。
原作に元ネタがあるのかなぁ??

●これって腐女子向け? と思ったスキット・その2。
好みの女性のタイプを訊かれたマオが、「好きと言うだけなら」と何人かの女性の名を挙げる中に、さりげなくユージーンの名が混じっている。

●リカルドがギルド加入した時、ガキども(イリア、ルカ、スパーダ)と同じ部屋はご免だと言って、アンジュも了承した風だったのに、即座に同じ部屋でした。気の毒。

●ドキドキ思春期のカイウスとルビアは、二人きりで男女同室。でも、カイウスは夜は別室で寝ているからいかがわしい関係は無いと言う。
……その割に、ルビアが「夜中に目を覚ましたらカイウスがブーメランを延々飛ばしていて怖かった」と訴えるのです。
なんとなく飛ばし始めたら止まらなくなったとカイウスは言いますが、別室で寝ているはずのカイウスが夜中にルビアの部屋に来てブーメランを飛ばし続けずにいられなかったのは何故なのか、気になるところです。

●……いや。ブーメランで怖がられた結果、別室で寝ることになったのかなぁ?

●コンフェイト大森林の奥地にリバースチームの故郷・ヘーゼル村がある。
そしてコンフェイト大森林にいるデカオタは、ファラが子供の頃 餌付けをしたオタオタのなれの果てだという。
……えーと。つまり、リバースチームとエターニアチームの故郷はごく近くってこと?

●今作はミントが腹黒化していなくてよかったです。コングマンの相談役になる事で、マンネリ化を防ぎつつ、清廉で優しい性質がよく出ていたなぁ。

●ジューダスの仮面を巡るエピソードが、地味に展開していて面白かったです。
ユーリ→何かの頭蓋骨に見えないか? わざわざ被るくらいだから形見の骨だったりしてな
ロイド→あれは人の骨らしい。ジューダスは古代人の生き残りで、骨はお父さんの形見らしい
メルディ→ジューダスの仮面は変だと言ったら怒られた、どうして?
ジューダス→僕の仮面を「古代人の骨」だなどとメルディに吹き込んだのは誰だ、誤解を解くのが大変だったぞ

●マイソロ3のアーチェは、既に永い時間を生きているらしいです。……もしかしてクラトスに次ぐ年長者?

●『イノセンス』のキャラ達は、終始一貫して大事にされてるなぁという感じでした。暴走ものびのびやってる感じ。(自社作品だからでしょうね。)

●ただイリアが、ルカ苛めをしたいのに彼が留守だった時、代わりにエミルを無理矢理どこかに連れて行ったエピソードは、ちょっとどうかと思いました。そこにマルタが割って入って怒ったりするならまだしも、それもないし。
本作はルカとエミルが同類相哀れむエピソードが多かったですが(OPアニメにも取り入れられていたほど)、前述のスキットを見て、製作側はエミルをルカの下位互換品とみなしているんだなあと感じたので。

●イリアがルカを苛めるのは愛情ゆえだから……と免罪符をかざしてきたのに、ルカに少し性格が似ているだけの他人を、ニヤニヤ嬉しそうに苛めるなんて。イリアの株も落ちますよ。

●エンディング後、ルカは医師試験に挑戦することにしたそうで。それは結構ですが、アニーがしょんぼりしてこんな風に言う。

「ルカさん、すごく難しい医師免許の試験に挑戦するんです。すごいな……。
わたしも置いて行かれないようにしなくちゃ」

ルカはすごい、比較して自分は遅れていると、わざわざ他シリーズキャラに持ち上げさせています。
ちなみにスパーダも、「騎士にスカウトせねば、あの腕がもったいない」とアスベルに持ち上げさせていました。腕の立つ若者は他にも沢山いるのに、彼以外は勧誘対象にならないようです。

●料理のレシピ、定番メニューや外国のオシャレメニューが並ぶ中に燦然と現れた「だご汁」。郷土色溢れすぎてて噴きました(笑)。美味しいよね。

●『エターニア』原作はやったことありませんが、高すぎる自尊心とままならぬ現実の狭間で悶える、モラトリアム真っ盛りな今作のキールは、前作『マイソロ2』以上に好感が持てましたv 頑張れ、メルディにもっといいとこ見せてやれ。

●ジュディスさんって大人の女性って感じで素敵ですねと褒めたリアラに「あなたもふわふわしてて可愛いわよ」と返すジュディス。「お洋服の事ですね。ありがとうございます! 私のお気に入りなんです」とリアラが喜ぶ脇で、ユーリとヒソヒソ会話。

ユーリ(んで……ほんとはどういう意味なんだ)
ジュディス(確かに、お洋服もふわふわしているけど……その事を言ってるなんて、私、一言も口にしていないわ)
ユーリ(だと思ったぜ……。女って、怖ぇのな)

……底意地悪ぃいいいい!!!(汗) この人には近寄りたくない。

●ロニはいいキャラですね(^ ^)。ガイと兄馬鹿談義(弟分自慢)してほしかったなー。そこにヴァンヴァンが乱入してガイラルディア自慢してもよし。
(でも本作ヴァンは、他キャラ達が妹自慢してても決してティアを自慢することが無かったので、あり得ないか……。)

●ロニとナナリーが、ほのぼのケンカっぷるに見えて、実は悲劇的結末にしかならない関係に設定されてる……。ナナリーもロニたちと同じ時空から来た設定で良かったのに……。

●ノーマがティトレイに「ティンティン」とあだ名を付ける(?)スキット、面白かったです(笑)。声付きだし(苦笑)。

●ティトレイという名は、それほど「トイレ」に発音似てないと思うのに、このネタがやたらと多くて、しまいにちょっと気の毒になった。(^_^;)

●ヴェイグ&クレアは、シナリオライターに大事にされてるなぁー、という感じでした。ユージーン&マオも。

●エンディング後、ヴェイグがサレの決闘を受け、ついに殺すエピソード。原作のヴェイグは不殺を貫くキャラだそうで、原作ファンには不評だそうですね。
それなら確かに、サレの結末は自殺か事故死かに演出した方が良かったとは思うのですが、個人的には、サレが「これが現実だ、必ずしも人と人が解り合えるわけではない」という意味のことを言って死んでいくのは、なんかホッとしたのでした。
このゲームのシナリオが、あまりに綺麗事過ぎて、しかも、不都合な部分には目をつぶって綺麗事にしてるような感じだったから。
そこに傷を付けてくれたことが嬉しかった。

●最初のサレ戦で、たまたまのキャラモーションなんですけど、倒れたサレをヴェイグが大剣でぶすぶす上から刺していて、強烈でした。(^_^;)

●マオ、ソフィには記憶喪失設定が残されているのに、ルークにはないんですね。

●プレセアを樹海に迎えに行くイベントで、狭い場所に大きくて恐ろしげな魔物たちがうようよしてる中に、彼女がぽつんと立って待っている様子はシュールでした。

●エンディング後、ショップに、コーダの兄・ア―ダっていう、コーダそっくりな奴が新登場したのを見て。
そんな枠があるなら、ミュウかテネブラエ辺りを入れてくれてもよかったのに、なんて贅沢なことを思いました。(^_^;)

●今作、料理は当番制だと言ってますが、一方ではクレア、ロックス、リリスの三人で取り仕切っているとする描写も多数ある。
当番がクレア達の監督下でお手伝いする人員でしかないのなら、××料理人が劇物料理を作ることはないはずですよね。
……基本的にクレア達が作って、週に一、二回とか昼食だけとかを、当番が完全担当するんでしょうか。

●納品アイテムの説明文はユニークなのが多かったです。
↓一部抜粋

借金の証文
銭を生む紙。ある意味で一番恐ろしいモンスターだと言える
ルシアの髪飾り
薄幸の少女が愛用した一品。まだ存命なので、呪いとかは無い
同窓会名簿
書き込みスペースが真っ白で、見るとアンニュイな気持ちになる
セクシーな下着
かつて天地魔界を滅亡の危機に追い込んだ悪魔が封印されている
真っ赤なバラ
男女の雰囲気を情熱的に盛り上げたり上げなかったり
不思議な円筒
何に使うのかわからない円筒。望遠鏡代わりにすると死ぬらしい
オタオタ潤滑粘液
オタオタから抽出した潤滑粘液。医療、美容、工業と用途は無限大
冬虫夏草
空前絶後の栄養価で、一週間は瞬きが出来ないほど目が覚める
荷造り用ロープ
荷物を縛るロープだが、趣味で縛られる人の間でも評判が良い
照明用オイル
暗がりを照らすのに使う。オイルだからと変な事に使ってはいけない


●「オタオタ潤滑粘液」に心奪われました。
そんなにも有用だったのかオタオタ…! すごいぞオタオタ! グミの元をくれるだけじゃなかったのね。

●「荷造り用ロープ」や「照明用オイル」の説明文を書いた人は発情でもしてたのかなぁと思いました。
一応、子供がメインターゲットのゲームなんだしなぁ。
ティンティンやトイレは別にいいと思うんですが(むしろ児童的)、依頼人に性的下ネタを連想させるキャラ付けが複数あったのは(お姉さまとマッサージ師とか夜の看護婦とか)少し鬱陶しかったかもです。せめて一つに。

●依頼人の中では、美食家カロリーナに心奪われてました(笑)。
国が滅亡しようと、竜巻に家を持っていかれようと、彼氏と別れようと、前向きに生きて行こうと美食の食材(ゲテモノだけど…)を求めるマダム。
きっと、最後は「国が復活して家も建て直したお祝い用の食材を」って依頼が来るんだ、とワクワクしてたんですが、「真面目そうなお隣さんが、まさか」って依頼でストップし、出てこなくなりました。あれ?

●お隣さんのところで何が。

●顔装備の中に「ネクロマンサーグラス」というのがあって、ジェイドの眼鏡!? と思って、装備できるまでレベル上げてワクワクしながら装着してみたら、全然違う眼鏡(片眼鏡)でした。ちっ……。

●顔装備は、顔が隠れない奴がもっと欲しかった。コンタクトという名目で見た目変化なしとか、ほっぺたにペインティングとか。

●変な眼鏡か仮面ばっかだもんなー。

●エンディング後に出てくる隠しダンジョン「追憶の坑道」クリア時の私のパーティは

主人公(ビショップ) Lv.151
ガイ Lv.166
ルーク Lv.161
シャーリィ Lv.157
でした。

●二回くらいダオスに挑みましたが勝てず、普通はLv.100以下でも勝てるらしいのに自分は駄目過ぎると思いつつ同じデータで三回目に挑んだところ、すぐに楽勝できたので、あれ?(汗) と思いました。運に左右されるみたいですね。

●ユグドラシルは弱すぎる。あと、キャラクターとして薄すぎる。人形みたい。
ミトスが出るんだと思ってたのに……。ジーニアスとのイベントもあるんだと思ってたのに……。
カイウスと仲良くなって差別語談義してる場合じゃないよぅジーニアス。

●永遠の絆(最初に戦闘回数1000超)を結んだキャラはルーク。
……ルークが戦闘回数トップなのにガイの方がレベル高いのは、お察しの通り、経験値アップスキル付きの装備でガイを固めているからです(笑)。

●でもガイは気付くとよく死んでいました。「スマナイ…」

●ルークの死に台詞が「ぐあぁあああー!」ってすごい悲鳴なのでギクッとします。(^_^;)
原作のもう一つの死に台詞「カッコ悪ぃ…」とかでもよかった気もする。

●主人公は、一周目は女の子で、二周目は男の子にしてました。
二周目の時は低レベル装備を捨てちゃってたこともあり、面倒くさくてしばらくパンツいっちょで連れ回してましたが、可哀想かなと思ったので、着せられる服を倉庫から引っ張り出して適当に着せたらこんな感じに。

ディセンダー♂


愉快になったので、スキルスロットすらない この紙装備で二周目を押し通しました。
パーティの仲間ってありがたいなぁとつくづく思ったことよ。

●ルークのなりきり服で見た目は似せていても、キャラクターのモーションが本物のルークとは違うので、ちょっと面白かったです。


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以上で終了です。
お付き合いありがとうございました。


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【2011/03/02 00:30】 | テイルズ系の話【レス含】
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Re: No title
すわさき
コメントありがとうございます。
ツッコミ二つの件は、考え方の相違ということでご勘弁ください。(^_^;)

お気に召していただけるものを書けるかどうか…。
せめて、何かのお暇潰しになれるくらいは楽しんでいただける感想を、また書けたらいいなと思います。

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2012/03/03(Sat) 01:30 |   |  #[ 編集]
Re: No title
コメントありがとうございます。
ツッコミ二つの件は、考え方の相違ということでご勘弁ください。(^_^;)

お気に召していただけるものを書けるかどうか…。
せめて、何かのお暇潰しになれるくらいは楽しんでいただける感想を、また書けたらいいなと思います。
2012/03/16(Fri) 21:00 | URL  | すわさき #r.0hNWwI[ 編集]
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