「はてなどう」「ナラカ」「円環伝承」共用。書き手は ちゃすかとすわさきの二人。
ナラカやブログの拍手をありがとうございます。

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テイルズオブシリーズ15周年記念本『テイルズオブ大全』って本が出てますよね。

Tales of 15th Anniversary テイルズ オブ 大全 1995-2011 (ファミ通の攻略本)Tales of 15th Anniversary テイルズ オブ 大全 1995-2011 (ファミ通の攻略本)
(2011/06/04)
週刊ファミ通編集部

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今月頭に発売されてたそうですが、今日まで存在を知りませんでした。(^_^; 情報弱者)
各タイトルのパーティキャラそれぞれの、心情にスポットを当てたショートストーリー付きと謳われてて、え、小説? まさかそんな、シリーズ主要キャラ全員分!? と驚き、どうせ短いんだろうし大して実のある内容じゃないサきっと、ああでも凄い新事実とか書いてあったらどうしようと惑い、フラフラ入手。

読んでみたらば。
……うーん。つまり各キャラの解説文が小説っぽい体裁で書いてある、ってのを「ショートストーリー」と呼んでたんですね。な~んだ。
ショートストーリーと言えば言えるけれど、小説とも言い切れない。
あくまで、キャラクター解説を小説風に面白く書いた文、って感じです。

なんにせよ、これだけの作品の、こんな人数分の解説を小説風に(つまりある程度以上思い入れて)書いてあるってのは、素直に凄いと思いました。
何人で書いたのか? と気になってしまうほど。
奥付見る限り、執筆者として名前を出しているのは二人だけ…。
会社名でまとめられてて名前の出てない人たちもいるのでしょうけども。やっぱりすげーです。


さて。
私は例によってアビスのページばっか読んでいます。
いや他のゲームはよく判んないのも多いし。
ともあれ、アビスのページだけでも結構面白かったです。
特に作品解説が気に入りました。

 作品のシリーズ化とは両刃の剣である。安定したファン層に支えられているがゆえに需要数が割り出しやすく、ビジネスとして失敗する恐れが少ない反面、そのファンのイメージを崩さんがための定番化が行なわれ、作品自体が委縮する恐れがあるためだ。

(中略)

本作『テイルズ オブ ジ アビス』(以下『TOA』)は、『テイルズ オブ』シリーズ10周年記念という大きな節目となる作品でありながら、ある意味もっともわかりやすい部分に少々突飛な設定を盛り込んできた。シリーズ中でもひと際特異なキャラクター性を持つ主人公、ルークである。

 貴族の息子やレプリカも、ルークを語るうえでは外せないファクターだが、決定的なのは彼が「誰かを殺めることに悩む」点にある。ルークは最初、魔物を倒すことにさえ罪悪感を覚え、弾みとはいえ人を殺したことを後悔し恐怖する。やがてそれも仕方がないと割り切るものの、アクゼリュス崩落という「大量殺人」を犯してしまい、ついには自己弁護へと走る。こうした彼の心の動きは、いわゆる「一般的な若者」そのものであり、多くのプレイヤーの心情に寄り添うものでもあるだろう。

(中略)

 こうしてルークとプレイヤーが強い一体感を覚えることにより、「命を奪う」というゲームにおける暗黙の了解に対して、真正面から考えさせる機会を与えてくれる。ルークが自分の存在を見つめ直すように、プレイヤー自身も彼の感情を仮想体験するという、得がたいプレイ感覚を楽しむことができるのである。


素敵な解説です。

各キャラの「ショートストーリー」は、ジェイドのが出色かなと思いました。
最終決戦前にピオニーに宛てた手紙という体裁。(追憶のジェイド外伝の、「ジャスパー宛の手紙」短編小説を参考にしたのかな)
ジェイドの一人称で、例のごとく飄々としつつ、ルークや自分の罪への気持ちを説明し、将来のフォミクリ―研究への展望を語った文章。
解説文を兼ねる故に、ジェイドが少々赤裸々に自分の気持ちを説明し過ぎな面はありますが(本来の彼はもう少し晦ましそう)、全体には彼らしいし、少ない字数で「ショートストーリーになっている」印象でした。

彼との旅は私にとって、なかなか意義のあるものでした。今これを記す私も性格が悪いですが、アクゼリュス崩落直後の彼は、見るに耐えないものでした。彼自身の問題はもちろんですが、何よりネビリム先生をあやめてしまった事実から逃げていた私と同じでしたから。

 思えばこの旅の間、私は終始「自分の罪」を見せつけられていたようです。

(中略)

私は私の責任を真正面から受け止めて、この件に終止符を打ちましょう。必要ならばルークの消滅も甘んじて受け入れましょう。そういえば、ルークを「友人」と呼んだ時の彼の顔は、なかなか見物でしたよ。

 それに、今の私には望みができました。後悔と絶望しか生まないと思っていたフォミクリ―にも、何らかの意味があるのではないか、と気づいたのです。ルークの成長は、レプリカの新たな可能性を私に示唆してくれました。レプリカを単なる複製ではない、新しい「何か」に昇華させる。それがフォミクリ―を生み出した私の義務であり、今の希望でもあります。


一つだけ個人的な引っかかりを言うと、ジェイドが(まだ死んでないのに)「ルークの消滅も必要なら受け入れる」と言ってるのがちょっと嫌かもでした。
ルークは消える。ジェイドはその無慈悲な現実を誰よりも理解している。
けど、それでも「奇跡を信じます」と言おうとするのが、本来はこの時期の彼じゃありませんでしたっけ。

必要ならルークの消滅も受け入れるって、まるでルークの死がジェイドへの罰だと言ってるみたいで。
客観的にそう捉えることができようとも、本人が主観的に言っちゃいけないことでは。
ルークは、ジェイドを罰する(または救う)為に生まれて死ぬわけじゃないのにね。彼は彼の人生を生きてるですよ。
友達ならギリギリまで死なない未来を信じてあげてくださいよぅ、原作みたく。


他キャラのショートストーリーは「小説風解説文」の域を抜けていなくて、どっこいどっこい?
パーティメンバー以外にも、アッシュ、ヴァン、イオンの小説風解説文があって、アッシュとヴァンのもいい感じでした。
流石にミュウはないのか…。

ただ、ガイのが。
私がおかしいんでしょうけど、読むと「むほははは(悶笑)」と、発情期の雄ライオンみたいなヤバイ顔になりそうで、どうにも困っちゃうのでした。

 自分は二度、生まれた。一度目は母の胎内から。二度目は姉たちの死体の中から。

(中略。復讐者として生きてきたが、記憶のないルークの世話をするうち迷うようになったと語る)

 過去を失った苦しみを思わず問うた彼に、仇の息子は、こともなげに答えた。

「昔のことばかり見ていても前に進めない。だから過去なんていらない」

 単純で、気負いのない、それはまさに、幼な子の言葉。けれど真理があった。忌まわしい過去から解き放たれようと選んだ復讐の道に足を取られて、自分は未だ一歩も前に進んでいない。だがルークは、有無を言わさず奪われた過去に背を向け、先に踏み出しつつあった。身を縛る呪いの鎖が、音を立てて軋み解けた。悲しみに霞んだ広大な屋敷に、柔らかな光が差した。咲き乱れる見事な薔薇たちの中に、焔のような赤毛の少年が、屈託なく笑っていた。


むほはははは。
勝手な想像ですが、この文章を書いたのは女の人かな、という印象を持ちました。どこか耽美な言い回しの感じがなんとなく。

そんでここ。

咲き乱れる見事な薔薇たちの中に、焔のような赤毛の少年が、屈託なく笑っていた。


ここ読むたびに、薔薇の花園の中で微笑む少女漫画的な紅顔の美少年ルークを想像してしまうよ。そんな彼を夢想しちゃってる、牙を抜かれた復讐者ガイ様だよ。背景は薔薇バラばら。意味なく舞い飛ぶ花びら、何故か吹く風。
そしてライオン笑いしそうになる私でした。むほははは。
こんなにむほむはしてしまうのは、私がガイ&ルークのコンビが大好きだからなんでしょうけど(笑)。
公式本の解説文なんてところに、予想外に濃厚なものが盛ってあるよ~、という。

他。
アニスの小説風解説文で、イオンのことを「初恋の人」と明言させてあるのは気になりました。
曖昧にした方が良かったんじゃないかな―…。
恋だと思う人は思えばいいし、少し違う「本当に大切な人」みたいな捉え方でもいいし…みたいに自分では思ってたので。
アニスはイオンに恋をしていたんでしょうか?
とても大事に思っていたのは疑いないけれど。

ティアの小説風解説文。
ファブレ邸に乱入してヴァンに斬りかかったのは「問い質そうと」したからだと書いてあって、え~!? と思いました。今まで出てた色んな公式物では、説得を諦めて「刺し違える覚悟で」突入したと語られていたのに。

ルークの小説風解説文。
句読点が多過ぎだっつーの。

イオンの小説風解説文。
操り人形の自分にはない活力が、ルーク、そしてシンクにあるから

うらやみ、そして自分もそうありたいと望んだ。


と書いてあって違和感。
シンクの死にざまはイオンの心を動かしたけど、それは活力ある様子に羨望を抱いたからなのか?
私はそうは思わないです。シンクの生き方があまりに悲しかったから、自分はそうありたくないと思って、レプリカとして無為に生きて死ぬことを辞めようと決意した、んだと解釈してます。
あと、

 糸が切れた操り人形の末路は、ただ倒れるだけと決まっている。それでもイオンに後悔はなかった。人形として生き永らえるのではなく、人間として生を全うできる。光と共に消え行く彼の顔は、希望をたたえた安らぎに満ちていた。


と締めてあって、え? こういう話だったっけ?? と違和感しきりでした。
私が思ってる『アビス』とはなんだか違う『アビス』があるみたいです。


他、ピオニー陛下、フリングス将軍、セシル将軍それぞれのカラー設定イラストが載っていたのも嬉しかったです。

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もう一つ。
ツイッターで、『アビス』メインシナリオライターさんが、メインキャラの名前の由来を少し解説されてましたね。

・正式名が決まる前は、全ての登場人物は色(花、宝石)の名で仮名を付けていた。何人かはそれが残っている
・正式名は、人名辞典を開きながら会議で決定

・ルーク~キリスト教の聖人ルカから。語感を重視して英語読みを選択。

・ティア~ホドの人間は本名が長いという設定で、省略形の名前を選んだ。また、ティアドロップ型のペンダントから

・ガイ~同じく、ホドの人間は名前が長いという設定に合わせ、バンナムの人に考えてもらった。

・ジェイド~翡翠から。色名(宝石名)に因む仮名の名残。

・アニス~色名(花の名前)に因む仮名の名残。

・ナタリア~ラテン語か何かで「出生」みたいな意味のある名を選んだ


つまり、アニスとジェイドは最初からキャラと名前のイメージがピッタリだったんですね。
ふむふむ。
そして、ホドの人の名前が長いのは決まりごとだったのか…。
ホドってマルクト帝国領だったことになってますが、独特の文化のある土地って設定だったんだなー。
なんだかんだで閉鎖的だったのでしょうか。
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【2011/06/26 23:15】 | テイルズ系の話【レス含】
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「魔導データ館」、魔導大事典を更新。
音楽データにi-mode版『魔導物語』を追加。
「虎の穴」に、タビトさんの「***黒き大鷲***」をアップ。

投稿ありがとうございます。
このサイトは皆さんの投稿で成り立っています。

【2011/06/26 19:53】 | はてなどう更新管理
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髪を短くした。
首筋がスースーするのに尻尾がないのが変な感じ。



かきかきたしたし

ぎんたま
四天王編何回目か
毎回見ていますが、今回はCMに目を奪われてしまいました。
Rの後は、あの漫画を描いているのかぁ。ヴァンバレ!

ぜあーる
11
今回もシャーくん、かわゆすv
どーせなら、「お前ら倒してオレがヘッドになってやる」くらいゆってv

【2011/06/20 17:41】 | ちゃすか・感想
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かんそ
ぜある
10
グレてるグレてるといわれながらも、
シャーくん自覚なしの寂しそうな表情がなんともいえません。
ところで、その乗り物のタイヤはめっちゃでかいすね。

【2011/06/15 19:08】 | ちゃすか・感想
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テイルズカテゴリを閲覧してくださっている方、ナラカやここの拍手を押してくださっている方、事典に書き込んでくださっている方、本当にありがとうございます。
何も更新していないくせにそれらに元気づけられているという駄目管理人です。

3DSアビス発売まであとほんの少しですね。
発売したら、新しいユーザーがどっと増えるんでしょうか。サイトトップに「3DS版は特に扱っていません」などと書いておくべきかしらんと思案しています。
内容の修正なんかがあったら、事典の内容も色々手を入れていくことになるのかなー。

ゲーム本体は見送るつもりですが、攻略本は購入予定です。
どうもPS2版と内容的には変わらないみたいなんですけど、初公開のPS2版設定資料が載るとのことで、それだけが楽しみ。
あと、事典ページなんかの設定解説系文章がどうなってるのか気になるなぁ……。


そういえば今年に入って、久々にアビスの商業アンソロが出ましたよね。
二年前にアニメ化された時、きっとアンソロや外伝小説も沢山出るぞ、売り時だものとワクワクしていたら、反対に、それまでコンスタントに出ていたそれらがピタッと発売されなくなってしまい(アニメ版アンソロ一冊と、アニメ版外伝コミカライズ二種は出ましたが)、ガッカリしたものでした。
版権管理に厳しいサンライズでアニメ化しちゃったから、逆に系列会社(角川)以外の出版社は出しにくくなっちゃったのか? なんて想像したり。

ともあれ、それ以来全く出なかったアンソロが、遂に復活!
3DS版に合わせてなんだろうな、権利がクリアされたのかな、何にしても良かったなどと思いつつ何気に奥付を見たら、こう書いてありました。

本書は、TVアニメーション『テイルズ オブ ジ アビス』から取材したコミックスです。


あ、あれぇ?(汗)

ちなみにアンソロの内容は、アニメには採られていないゲーム版だけのエピソードネタてんこもり。
うーん。(^_^;) 色々ややこしい事になってるんですね。

【2011/06/13 00:28】 | テイルズ系の話【レス含】
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「魔導データ館」、魔導大事典を更新。
投稿ありがとうございます。

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更新に使おうと、以前譲っていただいた、ケータイ魔導のシナリオログデータを探したのですが、どのバックアップにも残っていませんでした。
先代のパソコンがクラッシュした時に一緒に消えてしまったのだと思われます……。しょんぼり。
それ以前のどーでもいいデータなんかは残ってるのになー。

それにしても、バックアップデータがMO、CD-ROM、USBメモリー、SDカードと、時代ごとに違う媒体になっていて、見て回るだけで大ごとてす。(^_^;)

昔作った「星に願いを」というアドベンチャーゲームのシナリオデータを発掘して見ていて、HTML化でもしてもっかいアップしたいなぁという誘惑にかられました。

自分では結構気に入っていたのです、このシナリオ。
ってゆーか、読みなおすとシェゾが間抜け(笑)。

けれど途中から面倒くさくて直接シナリオ書きつつ指示スクリプトも打ちこんでいたため、シナリオだけのデータが存在せず、このままじゃ読みにくくてアップできないとゆー。
無精はするものじゃありませんね。

戦闘データ部分を見ていると、へっぽこなりに工夫してそれらしいものを作ろうとしていたんだなぁというのが判って、(複雑なことが出来ないから、体力増減や特殊状況に合わせて延々、パターン分岐させて書いてある…)当時の自分は馬鹿だけど熱意はあったのねと思いました。

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坐骨神経痛が辛いっす。あうあう。
長時間椅子に座ってらんない。
ストレッチ、ストレッチ……。

【2011/06/13 00:09】 | はてなどう更新管理
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Re: ケータイ魔導、といえば…
すわ@管理人
ありがとうございます。ぜひお願いしたいです!

マップやログは、バックアップがどこかにあるはずと希望的観測を持っていたのでしたが、現実は甘くありませんでした。
バックアップはマメにやっておかないと駄目ですよね……。

ここしばらくは雨がひどく、じめじめべたべたして不快指数が高いです。
そちらも健康にお気を付け下さいね。では。

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お疲れ様です
すわ@管理人
届きました。本当にありがとうございます! いつもお世話になりっぱなしで感謝してもし足りません。
こんなだったんだ…と、感銘しきりでした。
折角なので、音楽データを資料ページに記録させていただくことにしました。<(_ _)>


>必要なものをお知らせ頂ければとも思います。

ありがとうございます。
で、では図々しく……

・以前、i-mode魔導のウィザード等の画像をいただいたことがあると思うのですが、もし残っているなら再送していただけるとありがたいです。
…等とお願いして、記憶違いでしたら申し訳ない。その場合は忘れてください。あわわ。

・もし可能ならば、デモログがあると嬉しいです……が、無理ならばやっぱり忘れてください。

ホントに図々しいな(汗)

最後に、今回いただいたものへの質問です。

・「event」はイベントアイテム入手のファンファーレとのことですが、魔法を習得した時には鳴らないのでしょうか?(本来は魔法習得時のもので、頂いたメモを見るに魔法習得イベントがあるようなので。)
・魔力・体力不足の曲は存在しないでしょうか。

要求ばかりで心苦しいですが、もし確認できることであるなら、ご教授願えるとありがたいです。
宜しくお願いします。

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いえいえ
すわ@管理人
とんでもないです。こちらこそです、本当に。

ブツは届きましたー!
これこれ、これを探してたんですよ! ありがとうこざいます(歓喜)。
頂いた当時は、ログをすぐにアップするのを憚る気持ちが少しあったんですが、年数がたちましたのでもういいよねと。
…満を持して蔵出しするつもりで探したらバックアップが無かったと言う。(^_^;)あるつもりで安心していました。物持ちの悪すぎる自分が情けないです。

今、なぜか今更『星に願いを』の修正作業をしているんですが、そちらが終わったら、頂いたものをアップしたいと考えています。

>音色は機種で違う
そ、そうかー!
ではその感想部分は直しておいた方無難ですね。あわわ。
ありがとうございます。

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ラプンツェル

ラプンツェル Valerianella locusta
別名:野萵苣[ノヂシャ]、マーシュ、コーンサラダ、フェルトザラート

日本ではハーブ扱いで、栽培品種名「プチレタス」「マーシュレタス」「サークルリーフ」などの名でも流通しているようです。
標準和名は野萵苣[ノヂシャ]ですが、「ラプンツェル」の方が面白いかと思うので、こちらを主名に扱います。

ラプンツェルオミナエシ科ノヂシャ属の越年草。
草丈10~30cm。花期は春から夏とされますが、自分の印象では四月末~五月頭。
花は径2mm程で球状に集合し、綺麗な浅葱色をしています。
茎は又状に分岐。ちょっぴりミミナグサを思いだす感じです。

湿り気のある場所を好み、田畑の畔などに見られます。
写真は河原の水路脇で撮影しました。近所に自生していることを知らなかったので、見つけた時は嬉しかったです。


地中海原産の帰化植物です。江戸時代にヨーロッパから長崎に持ち込まれ、野菜として栽培されていたものが野草化したのだとか。
日本では雑草でしかありませんが、ヨーロッパではサラダにする野菜として栽培され、よく食べられています。(基本的に、薹[とう]が立って花が咲く前の根生葉を食べます。)
癖が無くて食べ易く、ほんのりヘーゼルナッツの香りがあるとか。
栄養価が高く、なんとレタスの3倍のビタミンC、B6、B9、ビタミンE、β-カロテンを含むんですって。

思えば和名「野萵苣[ノヂシャ]」からして「野に生えた萵苣[チシャ]」の意味です。
萵苣とはレタスの和名。
レタスはキク科ですし、見た目からして全く違う植物なのですが、根生葉の状態だと小さいながら(玉にならないタイプの)レタスにちょっぴり似ている事と、同じようにサラダにして食べる事からそう名付けられたようですね。

この草、英語では主に「Corn salad [コーンサラダ](穀物畑のサラダ菜)」か「lamb's lettuce [ラムズレタス](羊のレタス)」と呼ばれます。これらの名は、この草が(身近な食用植物でありつつも)畑に生える雑草であったことを示しており、店で売られるようになったのは1980年代に入ってからとのこと。日本で言うとウドやフキのようなものなんでしょうか。
フランスでは主に「mâche [マーシュ](歯ごたえのあるもの?)」、ベルギーでは「salade de blé(小麦畑のサラダ菜)」、ドイツでは主に「Feldsalat [フェルトザラート](野のサラダ菜)」と呼ばれています。

各国それぞれ複数の別名がありますが、ドイツでのマイナーな別名に「Rapunzel [ラプンツェル]」があるんですね。

ラプンツェルの花ご存知のように、ラプンツェルはドイツの『グリム童話』にある、塔に閉じ込められた髪長姫の名前でもあります。
今年の春にディズニーでアニメ映画化もされましたから、知名度は更に上がっていそう。

妊娠した母親が魔女の畑の立派なラプンツェルをどうしても欲しくなり、盗んで食べてしまう。生まれた娘は「ラプンツェル」と名付けられ、魔女の娘として異界に暮らすことになるのです。


豊かな畑を持つ醜い老魔女は、黄金リンゴの果樹園を持つ美しい女神と同一の存在です。神は生命と死、双方の面を持つのですから。
世界各地の多くの民話や神話で、生命のリンゴを食べた女が神の子を生むように(日本民話で言うなら、川を流れてきた桃を食べた婆が桃太郎を生んだように)、女神の園のラプンツェルを食べた女は小女神を生みます。(逆説的には、神の申し子なので特別な出自でなければなりません。)
神の子ですから、女神(魔女)が自分の子として異界へ連れ去ってしまいます。

さて。
女神の園の食物は、黄金のリンゴでも桃でも何でもいいわけで、必ずしもラプンツェルでなければならない訳ではありません。
実は、この系統の民話は本来ドイツにはなく、イタリアやフランスに主に伝えられていたもの。そして、そちらでは母親が盗み食いする野菜は、概ね「パセリ」だったのです。

パセリちゃん(ペルシネット)が活躍するフランスの再話文学を基に、パセリをラプンツェルに変えた小説を書いたのはフリードリッヒ・シュルツという十八世紀のドイツ人です。
ドイツ文化の素晴らしさを知らしめる意欲に燃えるグリム兄弟は、この小説をドイツ独自の民話を基にした再話文学だと思い込み、自分たちなりに「簡略化して民話らしい形に戻して」童話集に加えたのだと言われます。うっかりさんですね。

シュルツが何を思ってパセリをラプンツェルに変えたのかは判りません。
料理の付け添えにする野菜、という点が似ていたからなんでしょうか?

パセリ(またはウイキョウやセロリ等のセリ科の香草)は古代ギリシアやローマでは聖なる植物の一つとして扱われていたようで、女神の園の野菜として相応しいのですが(『オデュッセイア』に出てくる小女神カリプソの島にはパセリ(またはセロリ)とスミレの花が咲いていたとされる)、ラプンツェルはどうなのか。
ただ、花が可愛らしいのは確かですよね。
シュルツは香り高く魔力持つ《パセリ》よりも、癖がなく大人しい《ラプンツェル》の方が好みだったのかもしれません。

『ラプンツェル』に関しては民話想で扱っています。宜しければ、物語の詳細をそちらでご照覧下さい。イタリアやフランスの類話も読めます。


ラプンツェルの花言葉
約束を守る
粘り強い性格


【2011/06/10 00:48】 | すわさき・その他
【タグ】 この花なんだ  
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最近気に入っているTV番組は、NHK教育(今は「Eテレ」と呼ぶもの?)で月~金の朝6:55から放送している5分番組『0655』です。

←こういうニワトリっぽいキャラのアニメーションをバックに、
「朝が来た、朝が来た、今日も朝が来た♪」
って歌が毎回冒頭に流れるんですが、妙に脳に残って中毒でござる。
一番最初にニワトリの時の声のイントネーションで「ゼッロロックゴーゴー」と番組名を呼ぶのも好き。

『わたし、猫』とか『俺、犬いぬ』とかの歌も好きです。(飼っている犬や猫の愛らしさを自慢したい人にとっては珠玉のコーナーだと思います。他局の類似コーナーの比較にならないくらいたっぷり紹介してくれる。)


なにしろ教育TVですから、最初は「『セサミストリート』とか『ポンキッキ』系の子供向け番組なのかな?」と思いました。
しかし歌の対象が思いっきり社会人でした。(社員証を忘れるなと『忘れ物撲滅委員会』という歌で教えてくれる…)

そういえば昔、同じ局で『ピタゴラスイッチ』という番組がありましたが(今もやってるのかな?)あれと同じ雰囲気がある。

姉妹番組の『2355』と言うのが、夜の11:55から放送しています。
そっちにはニワトリが出ないので残念です。(夜だしねぇ)

NHK教育は、土曜日の朝にやってる『デザインあ』とかいう番組も結構好き。

【2011/06/08 20:41】 | すわさき・その他
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Q 並んででも食べたいか?

まず、並ぶのがめんどくさい。
並んだら並んだ分だけ、味わって食べたり、がっつり買い込んだいしないと、なぜだか損した気分。
しかし、自分の後ろにも並んで待っている人がいる。
いると思っただけで忙しない。

結論
いや、別に。
めんどう。
自分って、せっかち。だな?
いや、せこい?

【2011/06/08 18:42】 | ちゃすか・その他
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写真を撮ることを覚えた。
デュエルする人を通りすがりに見ている一般人みたいな構図になってしまいました。

baku



かんそ
ぜある
9 猫
クラスで何故か印象に残らない人というのは確かにいる。
それはともかく自分がどんな格好をしているのかにも気づいていない遊馬はすごい。
朝寝坊して、そこにある服を着て家を飛び出して学校に来た!って感じなのでしょうか???

【2011/06/07 19:24】 | ちゃすか・感想
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花の写真を撮りに、時々フラフラと山道のドライブに行きます。
ゴールデンウィークの頃にも出かけて、以前通らなかった方の道へ進んでみました。標識が正しければ山を循環して出発点の市街地に戻れるはず。

この道、普段あまり車が通らないようで荒れ放題。
道路の両脇に落ち葉や枯れ枝が積み重なっているとか、そこに植物が茂って元々細い道が更に狭[せば]まっているとか、時々小中の落石が転がってたりするのは珍しくないにしても、倒れかけた木が道路の上をまたいでいるのは気分のいいものではありません。下通ってる時に落ちて来たら、運が悪いと死ぬしなぁ。
でもこのくらいの道の方が花の撮影には向いていたりはする。

それはそうと、落石注意の標識を見るたびに思いますが、注意されても仕方ないですよね。ホントに落ちて来たら避けようがない。
心の準備をするためなんでしょうけど。

そんなことを思いつつぐんぐん進んでいきますと、山はずんずん高くなり、狭い馬の背に至ると木が伐採されていて(植林された杉がまだ小さい)見晴らしが開けました。
とても高く感じられる場所。でも周囲には殆ど山の背しか見えない。山中での自分の位置が判らないと言いますか、見晴らしはいいのに見晴らしが悪い、というトンチ的な感覚。
何だかとんでもない山奥に来た、更に向かっている気分になって、にわかに軽い不安にとらわれました。
家(市街地)から二時間くらいしか離れてないくせに。

ともあれまだまだ進んでいきますと、道路がちょっと広くなり、観光客向けの無料(無人)駐車場が現れ、どことなく市街の気配が感じられる空気になってきました。
ああよかった、ここから下り坂だ。街に降りるぞ!

……と思ったら、駐車場の前の道路が塞がれていて、通行止めになっていました。

この辺りは通行止めになっている道って少なくないんですが(整備のお金が足りなくて、人があまり通らない道は復旧が後回しになるのだと思う)、ここまで来て通り抜け不可とは。
だったら、もっと早い時点で「行き止まり」の表示を出しておいてくれたらよかったのに~!

今時カーナビも付けてない車でウロウロしていた報いなのか。
いや、カーナビでもこういう通行止めの情報は出ないものなのかな?

仕方ないので来た道を戻りました。
これが天気の悪い日や夕暮れ時だったらたいそう陰鬱な気分になったでしょうが、晴れて明るかったのが幸いでした。

で。
そんな帰り道の途中、行く手の右、道路脇に雑草が繁茂している辺りから、何か赤茶色のものがスッと抜け出てガードレールの下をくぐり抜け、そのまま右手の急な斜面を登っていくではありませんか。
え、え?
慌てて車を止めて見る。
なんか細長い動物。イタチ? ……にしては大きい。尻尾が長いのかあれは。
ネコでもない、タヌキでもキツネでもない。

……キジ? もしかして、野生のキジが歩いてる!?
おおおお、写真、写真を撮らなくては!

しかしカメラは、バッテリーを抜いて充電機に挿してる状態。アワアワしていたらば、なんというタイミングか、この殆ど車の通らない道に対向車が出現。
うわわ、道の真ん中に停めてるから路肩に避けなきゃ。
その間にも動物(キジ?)はどんどん山の斜面を上へ登っていってます。あわわわわ。

結局、対向車は呆れたのか勝手に避けて通っていってくれましたが、動物もいなくなってしまいました。
カメラを構える暇すらなく、写真は撮れませんでした。

ガッカリして車を再発進させつつ、道々、さっきのは本当にキジだったんだろうかと思考を巡らせました。
少なくともオスのキジではなかった。オスのキジは青い(緑)羽があって派手だから。
でも、雌のキジは確かオスほど尻尾が長くない、んだった気が。
それに、キジにしてはやたらと濃い赤茶色だったよねぇ。
……キジに似ていて、もっと赤味がかった茶色の鳥って、なんかいたような……。脳内図鑑を検索します。

はっ。もしかして、あれが《ヤマドリ》って奴!?

凄い、野生のヤマドリ見ちゃった。この辺の山にもいたんだ!
っていうか凄いなヤマドリ。すっごい急斜面だったのにスルスル駆け登ってたぞ。あの健脚は羨ましい。

帰ってネットで写真を見ましたが、色味からしてヤマドリで間違いなかっただろうと思います。

車で一、二時間も山に登れば、普段は図鑑でしか見ないような野生動物がいる。
実際、イノシシはもっと市街地に近くてもいますし、ノウサギを捕まえたこともある。人の話によれば鹿もいるらしい。
そんなこと頭では判っていても、やはり滅多に見られるものではない。そうした動物は人の前にあまり出てきませんから。
ちょっと得した気分で、嬉しい出来事でした。

【2011/06/05 10:55】 | すわさき・その他
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「魔導データ館」、魔導大事典を更新。発売順リストに少し追加。その他、細々情報追加。
「虎の穴」に、アルピノさんの「魔導☆雑話」シェゾ編をアップ。

投稿ありがとうございます。

【2011/06/04 22:12】 | はてなどう更新管理
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出掛けた先で、おなかを減らして順番待ちをしたくなかったので、早めにランチに入ったら、客はあたし一人だった。
「ま、昼どきだし、そのうち人が増えるだろう」
と思っていたら、リクルートスーツのお姉ちゃんがお店に入ってきた。
「お姉ちゃんもランチかぁ、就活はたいへんだなぁ」
なんて思ってたら、面接だった。
いやはや。
そのうち、お客さんも増えてきました。
しかし、リクルートスーツって、仕方がないけれど、見ている方も暑いね。
スーパークールビズなんて言っているけど、関係なし。
会社員の営業の人もスーツを着ないわけにはいかないようで暑そうです。
…仕方ない、得意先回りに来た人のために部屋を冷やしておくか(おいおい)

【2011/06/03 17:55】 | ちゃすか・その他
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